東京都庁
撮影:竹井俊晴
小池百合子東京都知事は、4月9日18時45分から放送された東京都の動画チャンネルで、新型コロナウイルスに対する最新の対応状況について説明。
4月9日18時の段階で、過去最多となる181人の陽性が確認されたと報告した。
陽性と確認された181人のうち、濃厚接触者が確認されているのは58人。海外渡航歴があったのは1人。感染経路が分からない、あるいは調査中だったのは122人だった。
また、9日の段階で新たに17人の軽症者がホテルへ移動をすませ、ホテルに滞在している軽症者は全部で37人となった。感染症病床数も、新たに200床増やしたことが報告された。
小学生向けテレビ番組制作、内定取り消し学生の採用を発表
公式動画チャンネルでの生放送に出演する小池都知事。
東京都公式動画サイト「東京動画」
小池知事は動画チャンネルの中で、4月15日(水)から小学生向けのテレビ番組「TKYOおはようスクール」を放送することを発表。放送時間は、平日の8時30〜9時と14時56分〜14時58分。
朝の時間帯には、いわゆる「朝の会」のような内容を放映予定。家庭内でできる簡単な運動、国語・算数などの学習、クイズなどの問題も放送するという。
午後の2分間では「帰りの会」のようなイメージで、午前中に放送されたクイズなどの解答や一日の振り返り、翌日の予定について紹介する予定だ。
小池知事は、このテレビ番組の制作について、
「小学生のみなさんがこの番組を見て一日をスタートさせる。この番組から生活リズムを整えてもらう」
と、休校が続く中で児童の生活の乱れや学習の遅れといった問題へ対応するためのものであるとした。
また、9日の放送では、新型コロナウイルスの影響で内定の取り消しにあった新卒者に対して、東京都の非常勤職員として採用する予定があることも発表。
当面20人、今後の状況によっては最大100人程度の採用を考えているという。
4月10日(金)から募集を開始し、雇用期間は2020年5月1日〜2021年3月31日としている。
「今、東京都は新型コロナウイルスに打ち勝たねばならないということで、人手がそちらに欲しいということから、新型コロナウイルスの感染症対策に関する業務に従事していただきたいと考えています」
東京都を始め、感染が拡大している地域では保健所の業務が逼迫。厚生労働省から、保健所の技術系職員が技術的な業務に専念できるような体制づくりを整備するよう要請されていた。
今回の非正規職員の募集は、内定取り消しにあった学生への支援の側面とともに、専門性が無くても対応できるような業務を行う上での人材確保の意味があるとみられる。
非常勤職員の採用に関する詳細は、東京都総務局のホームページで公開される予定だ。
※東京都の動画チャンネルでは、可能な限り毎日18時45分から、小池都知事が生放送で新型コロナウイルスへの対応状況などを報告している。
(文・三ツ村崇志)