フェイスブックのCEO、マーク・ザッカーバーグ。
AP
- フェイスブックの従業員は、どんなに早くても5月末まで職場復帰することはない。
- CEOのマーク・ザッカーバーグは、同社の正常化には時間をかけること、地域の人々を支援したいことを表明している。
- オフィスへ行くことに不安を感じる従業員は、夏が終わるまではリモートで仕事をすることができるという。
- ザッカーバーグの投稿は、大手テック企業幹部としては初めて、会社がどう正常化を図るかについて言及したものだ。
マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)によると、フェイスブック(Facebook)は従業員の職場復帰に時間をかけ、慎重に事を進めようとしている。
CEOのマーク・ザッカーバーグは4月16日、フェイスブックの投稿で、数万人いる同社の従業員は、どんなに早くても5月末までに職場復帰することはない、と述べた。
「大部分の従業員に対し、少なくとも5月末までは在宅勤務を要請する。重要な業務に従事する従業員や地域社会のすべての人々にとって、より安全な環境とするために」とザッカーバーグは記した。
フェイスブックには高度なデジタル・インフラがあるため、リモートワークへの移行が比較的スムーズだった。今後、まずはコロナウイルスの世界的大流行で特に混乱に陥った人々が公共のインフラを使うことができるようにしたいという。
「ほとんどの人が我々の従業員のように容易に在宅勤務ができる訳ではないということは分かっている。また、社会活動はゆっくりと、段階的に再開されなければならない。人々が安全に職場復帰できるように、そして、今後の大流行の可能性を最小限にするために」とザッカーバーグは付け加えた。
また、オフィスへ行くのが不安な従業員は少なくとも2020年の夏まで、リモートで仕事を続けることができるという。
この投稿は、会社のCOVID-19への対処法を示した大きな一歩であり、大手テック企業としては初めて、どのように業務を正常化するつもりなのか述べた内容となっている。アメリカには自宅退避命令を安全に緩和するのに十分なテストを行っていないという懸念もある中で、5月末という復帰時期(確定ではないが)は、かなり楽観的な見通しにも思える。
この危機が何らかの形で続いていくことは確実で、フェイスブックは少なくとも2021年6月までに開催を予定していた主要イベントはすべてキャンセルしている。これには毎年秋に開催されるのVR(仮想現実)会議、オキュラス・コネクト(Oculus Connect)や、フェイスブックの一年のハイライトとも言える大規模な開発者会議、F8(通常は4月または5月に開催)も含まれている。その代わりに、バーチャルで行われるイベントがあるかもしれない。
(翻訳:Ito Yasuko、編集:Toshihiko Inoue)