実質500円負担など、出前館と神戸市が「出前シフト」連携…都市部に広がる飲食店支援

出前館 従業員

フードデリバリーサービスを展開する出前館は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて手数料の値下げなどを発表した。

出典:出前館

フードデリバリーサービスを展開する出前館は4月24日、加盟店への支援策として、出前館の配達代行サービスを利用した際に発生する手数料を商品代金の30%から23%へ値下げすると発表した。対象期間は5月1日から10月31日まで。

同日、神戸市と事業連携協定も発表し、神戸市内の飲食店および利用者に対する支援策も開始する。今回発表になった支援策は以下のとおり。

対象となる店舗

神戸市との施策で対象となる店舗。

出典:神戸市

全国の対象加盟店向け

期間:5月1日から10月31日まで

  • 【出前館が負担】配達代行手数料の低減(商品代金[税抜]の30%→23%)

対象となる神戸市内の既存および新規の加盟店・利用者向け

期間:5月1日から7月31日まで

  • 【出前館・神戸市が負担】出前館サービス利用料の半額(商品代金[税抜]の10%→5%)
  • 【出前館が負担】初期制作費用の無償化(通常時2万円、ただし4月7日に緊急事態宣言が出た地域も5月6日まで無償)
  • 【出前館と神戸市が負担】1000円以上の注文で、500円分のクーポンもしくはポイントを利用者に付与(1人1回、注文期間は5月1日10時から14日23時59分まで、クーポンなどの利用期限は7月31日まで)

※上記はいずれも出前館および、LINEの「LINEデリマ」、NTTドコモの「dデリバリー」も対象

神戸市は既に4月10日にUber Eatsと事業連携協定を締結し、利用者への割引などの支援などを発表している。同市によると飲食事業者への支援施策を市区町村が公費負担で行うのは全国でも初めて。

神戸市が今回の施策で負担する事業費は3カ月間累計で1500万円。出前館側の負担想定額は非開示となっている。

新型コロナで加速する「出前シフト」

渋谷区ホームページ

渋谷区などでも「出前シフト」が行われている。

出典:渋谷区

すでに大阪府や福岡市、千葉市が出前館などでの1000円以上の注文で500円のポイントなどの付与(回数制限なし)、渋谷区も同様の500円分還元(1回のみ)の施策を発表しており、フードデリバリーの利用促進の動きは全国に広がりつつある。

これらは新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、店内飲食を主軸にしていた飲食店の救済策と、自粛要請などにより外出しづらくなった市民への支援という意図がある。出前館によると、問い合わせは直近の3月、4月は2019年にくらべて4倍以上にも跳ね上がっているという。

会見に登壇した2名

4月24日の会見に登壇した神戸市企画調整局つなぐラボ特命係長兼市長室広報課担当係長の長井伸晃氏(左)と、出前館社長の中村利江氏。

出典:神戸市

出前館としては「思わぬ需要の高まり」となった形だが、手放しに喜んでいるわけにもいられない。

出前館の中村利江社長は、「デリバリーの需要が高まっている」としつつも、「加盟店も(実店舗売り上げが下がり)大打撃を受けている」「飲食店あっての出前館」と、飲食店の存続が出前館自身にも影響してくる危機感を口にした。

また、前述の加盟店や利用者向けの支援策のほかにも、出前館はデリバリーサービスに関わる就労者向けの支援策も用意した。休業や雇い止めを含む営業縮小を余儀なくされた店舗向けに、従業員を一時的に配達スタッフとして雇用する。

飲食店向け緊急雇用シェア

出前館が実施する「飲食店向け緊急雇用シェア」の概要。

出典:出前館・神戸市

従来から指摘されているとおり、デリバリー業態は、配達スタッフ自身が結果的に新型コロナウイルスを運んでしまう可能性も、また配達作業で自身が客先からウイルスをうつされる危険と隣り合わせでもある。

出前館では、初期研修時の衛生観念などの適性チェック、スタッフへの毎日の健康状態管理は徹底していくとしている。

(文・小林優多郎)

編集部より:初出時、割引適用後の配達代行手数料を20%としておりましたが、正しくは23%です。お詫びして訂正致します。 2020年4月24日 18:05
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