Crystal Cox / Business Insider
- 新型コロナウイルスのパンデミックによって多くの小売店が打撃を受けている中、意外な商品が売り上げを伸ばしている。
- その中から特に売れている商品を紹介しよう。
アメリカにおける小売業は、パンデミックにより大きな打撃を受け、3月の小売売上高は前月比8.7%減少した。だが、ちょっと変わった商品が予想よりもよく売れている。
パンデミックの終息が見えない中、消費者行動は変化している。自宅待機の規制が緩和されたとしても、ホリデーシーズンの売上は30パーセント落ち込む可能性があると、アナリストの予測は悲観的だ。必要不可欠な日用品の店舗を除く、ガソリンスタンド、衣料品店、レストランなど多くの店舗は、引き続き深刻な影響を受けるだろう。
だが、すべての商品の売上が、パンデミックの影響で落ち込んでいるわけではない。
これまで実店舗で購入されていた商品の多くは、今ではオンラインショッピングで購入されている。トイレットペーパーや手指消毒剤といった需要の高いものは、入手が困難になるほどだ。また、売上が急上昇したものはそれだけではない。
自宅待機をしている中で、人気が高まっている食べ物や電気製品など、ちょっと変わった商品を紹介しよう。
ヘアカラー
美容院の閉鎖に伴い、多くの人は自ら身だしなみを整えなくてはならなくなった。ニールセンによると、ヘアカラー剤の4月第2週の売上高は、前年同期比の20.2パーセント増となった。
イースト
家の中に籠もりきりで時間が有り余っていて、かつテイクアウトの食べ物を避けたい人にとって、パンを焼くことはぴったりの趣味となっている。ニールセンによるとイーストの4月第2週の売上高は、前年同期比の245パーセント増だった。また、3月第3週から4月第2週までの4週間では、前年同期比で409.6パーセント増になった。
除光液
ニールセンによると、除光液の4月第2週の売上高は、前年同期比の92.9パーセント増となった。
ペット用品:フード、おもちゃ、おやつ
パンデミックによって、人々はより多くの時間をペットと過ごすようになった。カウント(Kount)によると、ペット用品の4月第4週の売上高は、前年同期比の711パーセント増となった。また、クリテオが3月22日の売上高を1月の売上高平均値と比較したデータによると、キャットフードは401パーセント増、犬のおもちゃは167パーセント増、小動物用品は175パーセント増となった。
コンブチャ
牛乳や飲料水といった、日常的に欠かせない製品の売上は増加している。だが必需品というほどでもない飲料でも売上が伸びているものがある。ニールセンによると、発酵飲料であるコンブチャの3月第2週の売上高は、前年同期比の25.9パーセント増だった。
豆類
豆類の売上高は、パンデミックの期間全体を通して大きな伸びを示しており、ニールセンによると3月第3週の売上高は、前年同期比の237.2パーセント増となった。その後、伸びは落ち着いてきたが、4月第2週の売上高は、前年同期比の56.2パーセント増と、高い状態を保っている。
生鮮品
缶詰などの保存の利く食料品は、パンデミックの発生時には備えておくのにふさわしいものに思えるだろう。実際、最初の頃はそうだった。だがクリテオによると、果物や野菜といった生鮮品の3月22日の売上高は、1月の売上高平均値の600パーセント増となった。
ポップコーン
パンデミックの間にアメリカ人が購入したスナックの中で、特に売上高が伸びたのはポップコーンだった。ニールセンによると4月第2週の売上高は、前年同期比の30.5パーセント増となった。
[原文:10 unlikely items that are flying off the shelves during the coronavirus pandemic]
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)