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カリブ諸国の閉港で米バージン諸島に船が殺到…アメリカの保養地は大勢の来訪者に苦慮

アメリカ領バージン諸島

アメリカ領バージン諸島の人口は約10万人だ。

Brocreative/Shutterstock

  • アメリカ領バージン諸島に、カリブ海の他の島々に寄港することのできないヨットが殺到している。
  • ニューヨーク・タイムズによると、例年、270隻ほどが来航するが、その数が最近、600隻にまで膨れ上がっている。
  • 船に乗る人々が上陸を許可されるのは、必需品を補充する場合のみであり、ごみを捨てるためには別の場所へ行かなければならない。
  • 同諸島では3月末に自宅待機命令が出ており、5月にはコロナウイルスの感染者数がピークを迎えると見込まれている。
  • 同諸島は、アメリカで今最も訪問者が殺到している場所であり、地元にとって負担となる恐れがある。

アメリカ領バージン諸島は、現在カリブ海で船の受け入れを拒否しない、数少ない島の1つだ。その結果、港に押し寄せるヨットは記録的な数となっている。

ニューヨーク・タイムズのエミリー・パーマー(Emily Palmer)が報じたところによると、600隻もの船が停泊しており、例年の同月に比べ400隻ほど多いという。

パーマーがインタビューした人々の多くが、カリブ海での休暇中にパンデミックが襲い、他の国の港では受け入れを拒否されたという。アメリカ領バージン諸島は、セント・クロイ(St. Croix)、セント・トーマス(St. Thomas)、セント・ジョン(St. John)、ウォーター・アイランド(Water Island)の4島からなり、人口わずか10万人ほどだ。島の自治政府は、食料や医療品の輸入が止まってしまうため、港や空港を完全に封鎖することができない。

また、コロナウイルスの大流行に十分な対応ができる設備も整っていない。3月からコロナウイルス対策を取っているが、4月半ばまでに51人の感染が確認されている。3月13日、アルバート・ブライアン・ジュニア(Albert Bryan Jr.)知事が非常事態を宣言し、3月23日には、自宅待機命令を発令した。

こうした制限により、船にいる人々の上陸は必需品購入時以外に許されていない。セント・ジョン島には処理施設がないため、ごみを捨てるには、別の場所へ行かなければならない。ニューヨーク・タイムズによると、特にバージン諸島国立公園付近に停泊した船は、公園のごみ収集が停止しているため、ごみの処理に悩まされている。その後、公園では、決められた住民がごみ収集や食料品の配達を許可されるようになった。

ブルー・ライン・ヨット・チャーターズ(Blue Line Yacht Charters)のオーナー、ネイト・フレッチャー(Nate Fletcher)は、自分の船を使って週2回、停泊中の船からごみを収集している、とニューヨーク・タイムズに語った。ごみ袋を1枚5ドル(約530円)で販売し、生活費の足しにしているという。

他の保養地にも人々が殺到

アメリカ本土でも、似たような状況になっている地域は多い。

人気の保養地には人が殺到しており、地元の負担になっている。ニューヨークに近いハンプトンズにたくさんの人が押し寄せて賃貸料の急騰を引き起こしたことは、Business Insiderでも以前伝えた。地元の食料品店からは、食品が不足しているとの報告もある。

アリゾナ州セドナでは、キャンプ場やハイキング・コースが他の町から来た人で混雑しているため、市長が旅行者に対し「近づかないで」と呼び掛けている。一方、ナンタケット(Nantucket)島の当局は、人々が大都市を逃れてきて、島の別荘に避難するのでは、と懸念している。ナンタケット島は「医療不毛の地」と言われており、病床はわずか14しかない。

[原文:Hundreds of yachts are crowding the waters around the US Virgin Islands as other Caribbean islands close their ports, and it's creating a trash problem on top of coronavirus fears

(翻訳:Ito Yasuko、編集:Toshihiko Inoue)

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