5月4日には大坂なおみが「マリオテニス」。インドア黄金週間を盛り上げる「現役選手たちのeSports参戦」

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サッカー日本代表の岡崎慎司選手が参加したeスポーツの大会「StayAndPlay eFriendlies」。

eスポーツ大会の試合映像より画面キャプチャー。

リアルのスポーツ選手たちがいま、オンライン上のeスポーツ(eSports)の大会に続々と参戦している。

顔ぶれには、八村塁、大坂なおみ、錦織圭、岡崎慎司など日本で人気の現役プロスポーツ選手たちもいる。

ワシントン・ウィザーズの八村塁らNBAの選手たちは、バスケットボールのビデオゲーム 「NBA 2K20」 の大会に出場し(4月6日から12日まで)、その模様をインターネットで生配信した。

世界中で、サッカー、野球、バスケットボールのリーグ戦、競泳、卓球、バドミントンなどの国際大会が軒並み中止や延期になっていることが背景にある。そこで、「なんとか試合を続け、ファンに楽しんでもらう」ための代替手段として、にわかにeスポーツのイベントがスポットを浴びているのだ。

5月9日〜10日は日本人サッカー選手らの親善マッチ

リアルなスポーツ競技の中で、eスポーツ大会が特に盛んなのはサッカーだ。

エレクトロニック・アーツの『FIFA』シリーズやコナミデジタルエンタテインメントの『ウイニングイレブン』シリーズは、世界中で人気がある。これらのサッカーゲームを通じ、日本のeスポーツ大会は既に活発に行われている。Jリーグにおいても、既にいくつかのクラブがeスポーツチームを持ってプロ選手もおり、大会に参加している。

4月21日から25日に行われたサッカーのeスポーツ大会「StayAndPlay eFriendlies」には、日本代表の岡崎慎司が参加した。岡崎は、現在の所属チームであるスペインリーグ2部のウエスカを選んで、試合に臨んだ。そして、4月21日の第1戦では岡崎がゲーム上の“岡崎”を操作して、2ゴールを決める活躍をした。

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eスポーツのサッカー大会に参加した日本代表の岡崎慎司選手。

eスポーツ大会の試合映像より画面キャプチャー。

ヨーロッパでもサッカー選手のeスポーツ参戦が始まっている。

試合の延期が続いているイングランドやスペインのチームの人気選手たちが「FIFA20」で対戦するeスポーツ大会が行われている。試合映像だけでなくゲームを楽しんでいる姿も映して、ゲーム中のちょっとした姿や会話でも楽しませていた。

5月9、10日には、DMM.comが「FIFA20」を使ったオンライン親善マッチ「e-Stadium at home DMMゴールデンマッチ」を開催する。DMMが経営権を持つベルギーリーグ1部のシント=トロイデンVV(STVV)に所属する日本人選手たちと、提携するJリーグチーム(⼤分トリニータ、ファジアーノ岡⼭、北海道コンサドーレ札幌、アビスパ福岡)の選手たちが、ゲームで対戦する。試合の模様は当日、各クラブの公式YouTubeチャンネルで生配信される予定だ。

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日本代表のGKシュミット・ダニエルらSTVV所属の日本人選手たちが、eスポーツ大会でJリーグのクラブ所属選手たちと対戦する。

©STVV

「 Stay homeの連休中、サッカーファンに自宅で楽しんでいただけるコンテンツを提供したいという思いと、リーグ再開の見通しが立たない中、スポンサー企業に対する新たな施策を提示したいという思いから開催に至りました。ただ、DMMやSTVVはおまけで、この苦しいJリーグの状況に、少しでもプラスになるような、打ち手になればというのが主催側の思いです」(DMM.comの広報担当)

5月4日は大坂なおみ、錦織圭が「マリオテニス」

同じく世界的に人気の高いスポーツであるテニスも、プロ選手が参加するeスポーツ大会が行われている。本来5月3日からスペインで開催予定だったプロテニストーナメント「ムチュア・マドリードオープン」が中止になり、その代わりとして、ビデオゲーム大会「マドリード・オープン・バーチャル・プロ」が4月27日から30日まで行われた。

錦織圭ら多くのプロテニス選手が参加したこの大会は、近年怪我に苦しんでいる元「ビッグ4」の一角であるアンディ・マレー(イングランド)が見事に優勝し、賞金15万ユーロを手に入れた。なお、この賞金の一部は、経済的に困窮するテニス選手に寄付するという。

さらに、日本時間5月4日午前5時には、大坂なおみ、錦織圭、ヴィーナスとセリーナのウィリアムズ姉妹、引退して間もないマリア・シャラポワたちがモデルやタレントとペアを組んで、ゲーム「マリオテニス エース」で対戦する大会が行われる。こちらは優勝賞金が100万ドルで慈善団体に寄付されるという。

5月17日にはJSPORTSで放映も。モータースポーツ「スーパーフォーミュラ」

リアルとゲームの操作が類似しているとされるのがモータースポーツ。こちらも、本物のプロレーシングドライバーが参加するeスポーツ大会が開かれた。

4月29日に開かれたイベント「TGR e-Motorsports Fes」では、元F1ドライバーで現在は耐久レースをメインに出場する小林可夢偉や、中嶋一貴などが自宅からオンライン出演。トークショーやゲーム「グランツーリスモSPORT」で対戦した。なお、このイベントを主催したトヨタのレーシングチーム「TOYOTA GAZOO Racing(TGR)」は4月17日にeスポーツスタジオを完成させたばかりだ。

また、5月1日には、日本で開催されているモーターレース「スーパーフォーミュラ」の主催団体である日本レースプロモーションが、eスポーツイベント「JAF認定スーパーフォーミュラ・ヴァーチャルシリーズ」の「スペシャルラウンド」を開催。5月17日19時からJSPORTSで放送すると発表した。もともとeスポーツ選手たちが参加する大会だが、今回は特別にリアルのドライバーたちが参加する予定という(参加選手は未発表)。

成長市場のeスポーツ業界

eスポーツ自体は世界的に人気や市場規模が非常に高くなっている。日本でも2019年の市場規模は60億円を超え、2023年には150億円に達するとの試算もある(KADOKAWA Game Linkage発表)。

一方で、各団体は今後、「配信上のトラブル」とも向き合う必要もあるかもしれない。今回紹介したテニスの大会では、インターネットの接続の問題で、錦織選手が操作できなかというトラブルも発生していた。

eスポーツではちょっとした操作の遅延や接続不良が勝敗を決する。普段eスポーツの大会を開いていない団体が行ったゆえのトラブルかもしれない。今後の課題となっていきそうだ。

(文、大塚淳史)

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