ロックダウンしないスウェーデンのコロナウイルス対策責任者「死者数の多さは想定外」

首都ストックホルムを歩く人々。2020年4月4日。

首都ストックホルムを歩く人々。2020年4月4日。

Henrik Montgomery/TT News Agency/via REUTERS

  • スウェーデンのコロナウイルス対策責任者は最新のインタビューで、同国の死者数が多いのは「大きな驚き」で、「とても憂慮している」と述べた。
  • 疫学者のアンダース・テグネル氏は「ザ・デイリー・ショー」で、スウェーデンの戦略は多くの点で成功していると述べている。
  • ロックダウンなしの戦略は、より多くの死者を出すための決定ではなく、もちろんこの大きな代償は予想していなかったという。
  • スウェーデンでは、死者の約半分が老人ホームでの発生しているが、施設の訪問は禁止されいた。テグネル氏によると、保健当局は、この病気を高齢者から遠ざけるのは簡単だと考えていた。

スウェーデンでコロナウイルス対策を主導する人物は、同国の死者数の増加は「本当に驚いた」と語った。

スウェーデンの疫学者であるアンデルス・テグネル(Anders Tegnell)氏は5月6日に、トレバー・ノア(Trevor Noah)が司会を務めるテレビ番組「ザ・デイリー・ショー(ザ・デイリー・ショー)」に登場し、議論を呼んでいる同国の取り組みについて述べた。「もちろん、死亡者数が多くなるとは考えていなかった」と、彼は語っている。

「多くの人々が病気にかかるだろうとは予想したが、死亡者数は本当に驚きだった」

6日の時点で、スウェーデンは2万3000人以上の感染者、2700人以上の死者が報告されている。この死者数は、近隣の北欧諸国や封鎖された他の多くの国々よりもはるかに多い。

テグネル氏(左)と番組司会者のトレバー・ノア。

テグネル氏(左)と番組司会者のトレバー・ノア。

YouTube/The Daily Show with Trevor Noah

テグネル氏は、厳しいルールを課さずに、人々が自発的に社会距離を取ることに大きく依存するスウェーデン独特の戦略には、よい点があると述べた。

しかし同時に「私は我々が他と異なる方法を取ることで成功したと言っているのではない。つまり、我が国の死亡者数は、我々がとても憂慮していることだ」と認めた。

同氏は、スウェーデンでは老人ホームへの訪問が禁止されているにもかかわらず、多くの欧州諸国と同様に、老人ホームでの死亡者数が非常に多いことを指摘した。

「彼らを病気から遠ざけることは非常に難しい。我々がいくら最善を尽くしていても、それは明らかに十分ではない」と彼は言った。

「もちろん、誰かの命を他の誰かの命よりも優先させているわけではない。それは我々のやり方ではない」

テグネル氏は4月下旬に、アメリカの死者の少なくとも半分は老人ホームにおけるものだったと述べていた。「老人ホームにいる人たちをこの病気から隔離しておくことは、我々のほうがずっと上手だと思っていた」と彼は言った。

テグネル氏は以前、封鎖していれば死者をもっと少なくできたかどうかを知ることは「非常に難しい」と述べていた。多くの人が(訪問を禁止されている)老人ホームで亡くなっているからだ。

テグネル氏の出演した番組は以下のリンクから視聴できる。

[原文:The head of Sweden's no-lockdown coronavirus plan said the country's heavy death toll 'came as a surprise'

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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