Peter Dejong/AP Photo
- 新型コロナウイルスによるロックダウン(封鎖)が緩和される中、世界各地の飲食店は"外食体験"がどう変わっていくのか注目している。
- 中国や台湾などではテーブルに仕切りが設けられている。オランダのあるレストランは、さらに一歩踏み込んで、水辺に小さな温室を作った。
- ビーガン料理を提供する「Mediamatic Eten」は、この新たなデザインを5月5日に試験運用した。店は5月21日からの営業再開を目指している。
わたしたちがどこでどのように食事をするかは、数カ月前から大きく変わったかもしれない。世界各地で新型コロナウイルスによるロックダウン(封鎖)が緩和され、レストランが営業を再開し始める中、どのような変化が起きるか、世界中が注目している。
中国の飲食店では、段ボールやプラスチック、ガラスで作られた仮設の仕切り板が追加された。一方、台湾の台北にあるマクドナルドでは、注文した食べ物を作った担当者の体温が表示されている。
だが、オランダの首都アムステルダムにあるビーガンレストラン「Mediamatic Eten」はちょっと違ったアイデアを持っている。
このレストランでは客を小さな温室の中へ案内するという。
Peter Dejong/AP Photo
レストランが「serres séparées(分けられた温室)」と呼ぶこの温室はガラスで作られているため、水辺の景色が楽しめる。
5月21日からの営業再開を目指すこのレストランには5つの温室があり、温室はそれぞれ2人向け —— 理想としては一緒に生活をしている2人 —— となっている。
「ものすごく居心地が良くて、素敵だし、食事も美味しい」と、ある利用客はロイターに語った。
この店ではまた、接客係がフェイスシールドを着用し、客とスタッフが直接接触しないよう食事は木製のボードを使って提供するという。
「わたしたちはどうやってエレガントに掃除や接客をし、空いた皿を引き上げるか学んでいますので、きちんとした接客を受けたと引き続き感じて頂けると思います」と、レストランの担当者はロイターに語った。
Peter Dejong/AP Photo
このレストランでは、通常のダイニング・エリアも客がソーシャル・ディスタンシング(人と人との接触を極力減らすこと)を維持できるよう多少の手を加えて利用を再開する考えだと、フェイスブックに投稿している。
旅行ガイドのロンリープラネットによると、Mediamatic Etenは現在、温室を食事場所として使用するための当局からの許可を待っているという。
ただ、予約はすでに始まっていて、"温室での食事"は6月まで埋まっているという。温室では4品のコース料理が楽しめる。
(翻訳、編集:山口佳美)