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ドイツでは、外出制限が緩和されてからわずか数日で新型コロナウイルスの感染者数が再び増加し始めた。
メルケル首相は5月6日(現地時間)、国内全ての店の営業再開を許可し、学校やスポーツイベントについても徐々に元に戻していくと発表した。
ところが、当局の最新データでは、1人の感染者が何人に感染を広げるかを示す「再生産数」が1.1に上昇していて、ドイツ政府は再び規制を強化せざるを得なくなる可能性がある。
「再生産数」が1を超えると、感染者数が急激に増える恐れがあると疫学者たちは指摘している。
メルケル首相は6日、新型コロナウイルスの感染者数が人口10万人あたり50人を超えた地域には、再びこれまでのような制限を可能にする「緊急ブレーキ」をかけるとしていた。
最新の推計には「ある程度の不確実性」があるとしつつも、政府の公衆衛生研究機関ロベルト・コッホ研究所は、再び感染が拡大するのを防ぐために「今後、数日間は状況を注意深く観察」すべきだとしている。
ドイツの新型コロナウイルスによる死亡者数は他のヨーロッパ諸国に比べて大幅に少なく、専門家たちは早い段階でのロックダウン(封鎖)と大規模な検査体制が感染拡大の阻止に貢献したと見ている。
だが、それぞれの州が独自に規制を緩めたことで、国全体のロックダウンはここ数週間でほころび始めていた。
また、一部継続されている規制に対し、最近では抗議活動も起きている。
[原文:Coronavirus cases are rising in Germany again just days after it relaxed its national lockdown]
(翻訳、編集:山口佳美)