夏の暑さは新型コロナウイルスの影響を悪化させるだろう…… 特にロックダウンの最中は —— WHOが警鐘

セントラルパーク

ニューヨークのセントラルパークで楽しむ人々(2020年5月2日)。

Noam Galai/Getty Images

  • 世界保健機関(WHO)によると、ヨーロッパの多くの都市が今夏、熱波に襲われる見込みだ。
  • 暑さは毎年、高齢者や乳幼児、屋外で働く人、慢性疾患のある人など多くの人々の健康に影響を及ぼしているとWHOは言う。
  • 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、酷暑は持病を悪化させかねず、危険が増す可能性がある。
  • 専門家たちはすでに、気温が上がれば自動的に新型コロナウイルスの感染が止まったり、感染拡大のスピードが落ちるのではないかとの考えを退けている。

夏の暑さは新型コロナウイルスの影響を悪化させるだろうと、WHOはヨーロッパの複数の国に対して警鐘を鳴らした

気象予報機関では、今年は通常より暑く乾燥した夏になるだろうと見込んでいる。WHOによると、これはロックダウン(封鎖)で家にとどまるよう求められた、ウイルスの影響を受けやすい人々にとって特に危険だ。

「暑さは毎年、高齢者や乳幼児、屋外で働く人、慢性疾患のある人など多くの人々の健康に影響を及ぼしている」とWHOはその声明文で述べた。「暑さは極度の疲労や熱中症を引き起こす可能性があり、心疾患や呼吸器疾患、腎疾患、精神疾患といった持病を悪化させかねない」という。

WHOは、1日の中でも最も暑い時間帯に激しい運動をするのは避けるようアドバイスしている。免疫力の低下している高齢者など影響を受けやすい人は、利用できるのであれば優先的に買い物ができる時間帯に用事は済ませた方がよさそうだ。

WHOはまた、自宅にエアコンのない人は部屋を冷やすのに夜の空気を使い、日中はブラインドやシャッターを利用するよう勧めている。

暖かい季節になってくると、風邪といった一部の病気は流行が落ち着く一方で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にそれが当てはまるかどうかは分かっていない。夏が近づく中、WHOは引き続き衛生管理を徹底するよう呼びかけている。

「どれだけ晴れても暑くなっても、COVID-19に感染する可能性があるため、頻繁に手洗いをする、咳をする時は肘やティッシュを使う、顔を触るのを避けることで、自分自身や周りを守ってほしい」とWHOはしている。

新型コロナウイルスについては、暑さで流行が落ち着くという証拠はないが、暑さに関連する問題や日焼けの危険性が増すことは分かっていると、WHOは述べた。

WHOは「COVID-19の感染を防ぎ、減らすため」には、国や自治体は「既存の暑さ対策」を強化すべきだとしている。

4月に入って気温が上がり始めると、専門家たちは暖かくなれば新型コロナウイルスの感染が止まったり、感染拡大のスピードが大幅に落ちるのではないかとの考えを退けた。

春の初めには、気温の変化が新型コロナウイルスにどう影響するかを調べた複数の研究が公表された。しかし、National Academies of Sciences, Engineering and Medicineのレポートによると、それぞれの結果は矛盾したり、データが弱かった。

「気候の変化に救われるとわたしたちは思い込むべきでない」と国立アレルギー感染症研究所(NIAID)の所長で、トランプ政権の新型コロナウイルス対策本部の主要メンバーでもあるアンソニー・ファウチ博士は4月9日、ABCの朝のテレビ番組『グッド・モーニング・アメリカ』で語った。

「ウイルスはやりたいようにやり続けると想定しなければならない」

[原文:The WHO warned this summer's expected heatwaves will be especially dangerous during lockdown

(翻訳、編集:山口佳美)

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