アマゾンは8インチHD解像度のタブレット「Fire HD 8」のモデルチェンジを発表した。
出典:アマゾン
アマゾンは5月13日、同社の8インチタブレット「Fire HD 8」の新型および性能強化版の「Fire HD 8 Plus」、保護者機能や特製カバーがバンドルされた「Fire HD 8 キッズモデル」を発表した。
それぞれの価格は以下のとおり(いずれも税込)。Amazon.co.jpでは6月3日の出荷開始予定で、6月中旬以降には家電量販店各店の実店舗でも順次発売予定だ。
- Fire HD 8……ストレージ32GB版:9980円、ストレージ64GB版:1万1980円
- Fire HD 8 Plus……ストレージ32GB版:1万1980円、ストレージ64GB版:1万3980円
- Fire HD 8 キッズモデル……1万4980円(ストレージ32GB、1年間分の「FreeTime Unlimited」「2年間限定保証」、スタンド型キッズカバーが同梱)
9980円でストレージは32GBに倍増
Fire HD 8は、ブラック、ブルー、ホワイトの3色が用意されているが、ホワイトは画面の額縁(ベゼル)も白い。
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Fire HD 8は約1年7カ月ぶりのアップデートとなり、前機種に比べてCPUの性能アップおよびメモリーの向上(2GB)を行い、処理速度は最大30%高速化。充電用の接続端子もMicro USBから、両面挿し対応のUSB 2.0 Type-Cを採用するなどブラッシュアップ。
前機種は7096ものカスタマーレビューが投稿され、平均4つ星の評価を得ていたが、一部ユーザーからは動作の遅さや容量不足が指摘されていた。そのため、新型では前述の処理能力向上と、最小構成でもストレージ容量は32GBと2倍増、別売にはなるが最大1TBのmicroSDにも対応している。
Fire HD 8 キッズモデル。キッズカバーは折りたたみ式のスタンドとしても利用できる。
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Fire HD 8 キッズモデルもハードウェアとしての仕様は同様だが、1年間分の子ども向けコンテンツのサブスクリプション「FreeTime Unlimited」(月額980円、プライム会員の場合月額490円)、スタンドにもなる専用キッズカバー、保護者機能、破損などの交換対応が2年間無料となる補償付きなど、3歳から12歳までの子どもの利用を想定したセットになっている。
上位機種はワイヤレス充電対応、よりEcho Showっぽく使えるように
Fire HD 8 Plus。カラーバリエーションはスレートの1色のみ。
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上位機種のFire HD 8 Plusは、前述の新Fire HD 8の特徴に加えて、3GBメモリー、Qi準拠のワイヤレス充電、最大9Wの高速充電(有線)に対応している。
Fireタブレットはそのほかの機種もアレクサ搭載スマートディスプレイ「Echo Show」風に利用できる「Showモード」を搭載してきたが、Fire HD 8も引き続き対応。正面カメラの位置も横置きにした際に上部になる位置(縦に持っている際の左側)に変更されており、よりShowモード時のビデオ通話を意識した本体設計になっている。
ワイヤレス充電スタンドを使えば、充電しながら動画を観たり、アレクサ搭載スマートディスプレイのように利用できる。
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なお、Fire HD 8 Plusについては、別売で専用ワイヤレス充電台(4600円)も用意されており、Fire HD 8 Plusを横置きで充電台に置くと自動でShowモードに切り替わるようになっている(設定でオフにすることも可能)。
日本のタブレット市場はiPadシリーズの存在が強いが、Fireタブレットシリーズは、Kindleやプライム・ビデオ、ミュージックなど、アマゾンのさまざまなコンテンツを消費するコンテンツとして人気のあるデバイスだ。
Showモードへの最適化により、「タブレット兼スマートディスプレイ」の価値が確立できれば、より他社との差別化は大きくなるだろう。
(文・小林優多郎)