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俳優のロバート・デ・ニーロ(76)が、アメリカのトランプ大統領を改めて批判した。大統領は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で「どれだけ多くの人が死んでも気にしない」と語った。
トランプ大統領に批判的なセレブとして有名なデ・ニーロは、大統領の新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)への対応を批判した。ジョンズ・ホプキンズ大学によると、アメリカではCOVID-19で8万4000人以上が命を落としている。
なぜもっと多くの科学アドバイザーがトランプ大統領を大っぴらに批判しないのかと尋ねられたデ・ニーロは、「全てがシェイクスピア風だ。愚かな発言に誰も触れたがらない。公聴会では彼らも多少、何が起ころうとしているのか言おうとしているが…… ファウチ(編集注:国立アレルギー感染症研究所(NIAID)の所長で、トランプ政権の新型コロナウイルス対策本部の主要メンバーでもあるアンソニー・ファウチ博士のこと)はそれをやっている」とBBCの番組で語った。
「ひどい話だ。(トランプ大統領は)再選されたがっている。彼はどれだけ多くの人が死んでも気にも留めない」
番組の司会者から、トランプ大統領のファン層は異議を唱えるのではないかと尋ねられると、「いや、彼はそうした人々のことは気にかけていない。彼は自らが最も軽蔑してきた人々のことを気にかけているふりをしている。大して気にかけずに済むからだ」とデ・ニーロは答えた。
「そんなことはないとこうした人々は信じ込もうとするかもしれないが、大統領は彼らのことを気にかけてなどいない」
11月の再選を目指すトランプ大統領は、ファウチ博士を含む科学アドバイザーのアドバイスを無視しているとして、一部の人々から批判されてきた。4月には、新型コロナウイルスの治療法として「消毒液の注射」に言及したり、マスクの着用を拒否するなどして批判を集めた。
[原文:Robert De Niro says Trump is a 'lunatic' who 'doesn't care how many people die' from the coronavirus]
(翻訳、編集:山口佳美)