Zoom対抗? 日本上陸したFacebookビデオ会議「Messengerルーム」の実力

Messenger ルーム

5月14日からスタートした「Messenger ルーム」。写真はPCで利用中の画面。

撮影:小林優多郎

新型コロナウイルス感染症の流行を受けてテレワークや遠隔授業が拡大するなか、「Zoom」や「Google Meet」などのビデオ会議サービスの競争が激化している。

こうした中、米Facebookも「Messenger ルーム(Messenger Rooms)」を投入。5月14日(現地時間)に全世界へと展開され、日本国内でも利用できるようになった。

先行する「Zoom」などの競合となるこのサービスは、どのぐらい“使える”のか。早速試してみた。

ウェブ版でもアプリでも利用できる。

Messengerルームの作成

Messengerルームの作成はMessengerアプリやFacebookのウェブページにある「ビデオ」のようなアイコンから作成できる。

出典:Facebook

Messengerルームの機能は、基本的にはMessengerのビデオ通話機能と同じだ。

まず主催者が、FacebookやMessengerのウェブもしくはアプリから、ビデオ会議の場(ルーム)の招待用URLを作成する。主催者には、原則Facebookのアカウントが必要。

参加者は、主催者から受け取ったURLにブラウザやMessengerアプリからアクセスするとビデオ会議に参加できる。FacebookやMessengerのアカウントを持っていなくても参加可能だ。

気になる音質や画質、機能面は……?

Messengerルームのサムネイル

Messenger ルームを使っているところ。参加者を1画面にまとめる表示(いわゆる“タイルビュー”)にも対応。

出典:Facebook

音質や画質は他のサービス同様、ネットワークに依存する部分が大きいが、試した限りは実用には十分だ。「Zoom」などと比べて、極端に音質や画質が悪いという印象はない。

機能面では、PCから使う場合とスマートフォンアプリから使う場合で機能がかなり違う。PC(ブラウザー)から使う場合は、相手の映像を表示する際のレイアウトの変更、画面共有ができる程度だ。

Messengerルーム の参加者管理

Messengerルームの参加者一覧表示。個別のアカウントの“追い出し”や一時的に招待URLを無効化したりできる。

出典:Facebook

一方、iPhone/Android向けのMessengerアプリから参加すると、顔認識技術を使ったフィルターやエフェクト、ゲーム機能が利用できる。友だちとワイワイ楽しめる。

なお、招待用URLは半角英数で構成された乱数が含まれているが、今のところパスワードを設定する機能はない。

いわゆる「Zoom爆撃」のような荒らし行為には様々な要因が考えられるが、予想される文字列の総当たり攻撃は難しそうだ。

もちろん、パスワードが設定できないので、仲間内で共有する際はSNSなどで招待用URLを全世界に公開しないようにするなどの注意は必要だ。

ビジネス利用で注意すべき「3つの特徴」

画面共有機能

PC版では画面共有機能も実装。全画面だけではなく、個別のウインドウ毎の共有も可能。

出典:Facebook

Messengerルームの第一印象は「友だちや家族とワイワイするにはいいが、ビジネス用途には難しそう」といった具合だ。

その理由は、以下の3点だ。

1:テキストチャット機能がない(ファイルの共有などがしにくい)

最初に触れてみて意外だったのは、テキストチャット機能が実装されていないことだ。

これまでのMessengerのビデオ通話機能であれば、テキストチャットもやりとりできた。

しかし、ルームではMessengerのアカウントを持っていない人も参加できるため、チャット機能が使えない。テキストだけでなく、写真もやりとりできないのはやや残念だ。

2:特定のユーザーをミュート(消音)する機能がない

主催者が特定の参加者を強制的にミュートする機能がない。ビジネスの現場や多人数での利用を想定すると、やや厳しい。

ミュート機能自体は、それぞれの参加者が自分で設定できる。しかし、不用意なノイズが入るユーザーやエコーが発生した際に主催者が対処する……といったことはできない。

3:参加した途端、すぐにビデオ・マイクがオンになる

Messengerルーム参加画面

Messengerルームへの参加画面。PCの場合、ここで名前を入力し参加ボタンを押せば、即ビデオ通話が始まる。

出典:Facebook

Messengerルームではビデオ会議に参加する直前にカメラやマイクをチェックできる機能がないことは気をつけた方が良い点だ。

ZoomやGoogle Meetなどでは、ビデオ会議に参加する直前にカメラ写りや音声を確認できる。しかし、Messengerルームでは会議用URLをクリックし、名前を入力、利用承諾を押すと、すぐにビデオ会議に入ることになってしまう。

Messengerルームのビデオ会議に参加する際は、事前に自分の服装や背景となる部屋にある程度は気を配ったほうがいいかもしれない。

なお、Facebookは4月27日に発表したMessengerルームに関するプレスリリースで「今後数か月間にわたって機能も順次追加される予定」としており、今後も新しい機能や改善が施される可能性がある。

(文、撮影・小林優多郎

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