パンデミックを乗り越えるために…ビル・ゲイツがこの夏に薦める13冊

ビル・ゲイツと彼がピックアップした書籍。

ビル・ゲイツと彼がピックアップした書籍。

Gates Ventures

  • ビル・ゲイツは毎年夏に5冊の本を推薦している。
  • 2020年は、そのリストにパンデミック中にいる人々の気を紛らわせたり、啓発したりするための8冊の本を追加した。
  • ゲイツのお薦めタイトルには、1918年のインフルエンザのパンデミックに関するノンフィクションと、数冊のコミックスが含まれている。

ビル・ゲイツ(Bill Gates)は、コロナウイルス薬やワクチンを開発するために製薬会社と仕事をしていないときは、熱心な読書家である。

「最近の私の会話や会議のほとんどは、COVID-19とその流行を止める方法についてだ」と彼はブログに書いている

「しかし、私はまたしばしば、何を読んだり見たりしているかについて尋ねられることがある。人々がパンデミックについてもっと知りたいと思っているか、気晴らしを探しているからだろう」

彼の2020年の夏の読書リストには、気晴らしと危機に対処するための重要な教訓の両方が含まれている。

マイクロソフトの創業者は、いつもの5冊の夏のオススメ本に加えて、2020年の夏はコミックを含む8冊の本を追加で推薦している。


『The Choice』エディス・エバ・エガー(Edith Eva Eger)

『The Choice』エディス・エバ・エガー(Edith Eva Eger)

Amazon

エガー博士は、16歳の時に家族とともにアウシュビッツに送られた。彼女の本には、戦争中に両親が殺された後の生存者としての罪悪感との戦い、自分自身を許すことを学んだことを詳述しています。

ビル・ゲイツはこの本を「一部は回想録であり、一部はトラウマを処理するためのガイドである」と定義している。

「多くの人々が困難な状況を処理する方法について、彼女の提案から今すぐに学べると思う」と彼は書いている

『クラウド・アトラス(Cloud Atlas)』デイヴィッド・ミッチェル(David Mitchell)

『クラウド・アトラス(Cloud Atlas)』デイヴィッド・ミッチェル(David Mitchell)

Amazon

2019年にゲイツは『クラウドアトラス』を読み始めた時、「驚くほど巧妙だが、ちょっとついて行くのが難しい」と書いていた。読み終わった今、彼はこの本を「読み終わった後、長い間考えたり話したりするような小説」と表現している

この本は、1850年のニュージーランドのチャタム島から始まり、1931年のベルギーへと飛び、さらに1970年代の西海岸へと急激に変化していき、すべてはその始まりの場所にジャンプして戻ってくる。この本の中でゲイツが最も気に入っているのは、1800年代半ばに南太平洋にいた若いアメリカ人医師の話だという。

この小説は2004年に出版され、2012年にはトム・ハンクス主演で映画化された。

『ディズニーCEOが実践する10の原則(The Ride of a Lifetime)』ロバート・アイガー(Robert Iger)

『ディズニーCEOが実践する10の原則(The Ride of a Lifetime)』ロバート・アイガー(Robert Iger)

Amazon

このアイガーの回顧録は、2005年から2020年までウォルト・ディズニー・カンパニーのCEOとしての経験を詳しく紹介している。

彼はこの本の中で、楽観主義、勇気、決断力、公正さという4つのリーダーシップの原則と、ディズニーを世界最大のメディア企業にするための戦略を開示している。また、スティーブ・ジョブズとの友情やスター・ウォーズへの執着についての逸話も披露している。

ゲイツによると、この本は「ここ数年で読んだ中で最高のビジネス書の一つ」だという。

『グレート・インフルエンザ(The Great Influenza)』ジョン・M・バリー(John M. Barry)

『グレート・インフルエンザ(The Great Influenza)』ジョン・M・バリー(John M. Barry)

Amazon

現在の世界的流行は、ジョン・M・バリーが2004年に書いたノンフィクションのテーマである1918年のインフルエンザ(スペイン風邪)と、驚くべき類似点が多くある

「歴史的な比較をしたいのであれば、1918年のインフルエンザの大流行はよく似ている」とゲイツはブログに書いている

「『グレート・インフルエンザ』は、我々が今もまだ同じ課題に対処していることを思い出させてくれる」

バリーの本には、ウイルスの大流行に対処する時の教訓も書かれている。

「権力者は国民の信頼を得て、維持しなければならない」と彼は書いている。

「そのためには、何もゆがめず、平静を装うことなく、誰も操ろうとしないことだ」

『Good Economies for Hard Times』エスター・デュフロ(Esther Duflo)、 アビジット・バナジー(Abhijit Banerjee)

『Good Economies for Hard Times』エスター・デュフロ(Esther Duflo)、 アビジット・バナジー(Abhijit Banerjee)

Amazon

ゲイツ氏は、バナジーとデュフロを「現代で最も優秀な2人の経済学者」と呼んでいる。彼らは2019年にノーベル経済学賞を受賞した。

彼らの著書は、国際貿易がすべての人のために機能するのか、貧しい国からの移民が低所得労働者の仕事を奪うのかなど、経済の重要な疑問に対する解決策を提示している。

ゲイツによると、著者たちは「経済学を一般の人が理解しやすいものにすることに長けている」。

『The Headspace Guide to Meditation and Mindfulness』アンディ・プディコム(Andy Puddicombe)

『The Headspace Guide to Meditation and Mindfulness』アンディ・プディコム(Andy Puddicombe)

Amazon

プディコムは出家した仏教の僧侶で、ガイド付きのプラクティス、動画、記事、ビデオなどを掲載する人気の瞑想アプリ「Headspace」を開発・運営する同名の企業の共同設立者だ。

ゲイツはプディコムを「私を懐疑論者から信者に変えてくれた人」だと述べている。彼はプディコムに、彼の家族と1日半、瞑想のエクササイズをするように依頼したこともある。

「マイクロソフトの初期の頃に、瞑想がどれだけ私の集中力を高めてくれたかはわからなかった。しかし、結婚し、3人の子どもがいて、仕事でも個人でも興味のある分野が広がっている今は、集中力を高めるための素晴らしいツールになっている」

この億万長者は現在、週に3回の瞑想をしているという。

『Moonwalking with Einstein』ジョシュア・フォア(Joshua Foer)

『Moonwalking with Einstein』ジョシュア・フォア(Joshua Foer)

Amazon

フォアは、数字や名前、顔などを暗記する「全米記憶力選手権」で優勝した。彼の本には、物事をすばやく思い出すために彼の心を鍛えるのに役立った「メンタルアスリートたち」との体験が詳しく書かれている。

「あなたが新しいスキルを身に付けようとしているのであれば、記憶術を学ぶのは悪くないと思う」とゲイツはブログに書いている

『火星の人(The Martian)』アンディ・ウィアー(Andy Weir)

『火星の人(The Martian)』アンディ・ウィアー(Andy Weir)

Amazon

2011年に書かれたこのSF小説は2015年に映画化された。ゲイツは、この映画と現在のパンデミックとの間には関連があると述べた。

「火星に取り残された植物学者を演じるマット・デイモンは、恐怖と戦いながら『徹底的に科学的に行動する』と言う」とゲイツは記している

「我々はコロナウイルスで同じことをしている」

『モスクワの伯爵(A Gentleman in Moscow)』エイモア・トールズ(Amor Towles)

『モスクワの伯爵(A Gentleman in Moscow)』エイモア・トールズ(Amor Towles)

Amazon

「モスクワの伯爵」はフィクションが、歴史的な出来事から多くのインスピレーションを得ている。この本は、ロシア革命でモスクワのホテルに軟禁されたロシアの伯爵の物語だ。

この本は2016年に出版されたが、ゲイツは2019年、義理の兄の紹介をきっかけに読み始めた。ゲイツは妻のメリンダとともにこの本を読んだという。

彼はメリンダの数章先を読んでいた時に、プロットの一つに涙してしまい、何か悪いことが起きることを彼女に知らせてしまったと付け加えている

『ワイフ・プロジェクト(The Rosie Project)』などの三部作 グラム・シムシオン(Graeme Simsion)

『ワイフ・プロジェクト(The Rosie Project)』などの三部作 グラム・シムシオン(Graeme Simsion)

Amazon

ゲイツはシムシオン作品の長年のファンだ。

この3部作は、アスペルガー症候群の遺伝学教授、ドン・ティルマンの人生を綴ったもので、ゲイツは1作目の『ワイフ・プロジェクト(The Rosie Project)』を約50人の友人に贈った。2作目の『The Rosie Effect』は、彼に人間関係についての教訓を与え、彼は最終作『The Rosie Result』を2019年に推薦した

『The Best We Could Do』ティ・ビュイ(Thi Bui)

『The Best We Could Do』ティ・ビュイ(Thi Bui)

Amazon

ゲイツは通常、コミックやグラフィックノベルを読まないが、1970年代の戦争で荒廃したベトナムからの家族の脱出について語っているこのイラスト入りエッセイのファンだという。

「親であること、難民であることが何を意味するのかを探求する、深く個人的な本」だと述べ、ビジュアルが「印象的だ」と付け加えている。

『Hyperbole and a Half』アリー・ブロッシュ(Allie Brosh)

『Hyperbole and a Half』アリー・ブロッシュ(Allie Brosh)

Amazon

「3時間で読むことができる」とゲイツはこの本について書いている

「しかし、あなたはそれがもっと長く続くことを望むだろう、なぜなら、それは死ぬほど面白いからだ。私はメリンダに愉快な一節を何十回も声に出して読んで聞かせた」

この作品は、アイダホ州の田舎での著者の生活や大人になってからの葛藤を描いたもので、一部はコミックであり、一部はエッセイだ。本全体を通して、著者のブロッシュはピンクのドレスを着た棒状の人物として描かれている。

「きちんと描こうとすると数時間かかる」と、彼女はスケッチについてマザー・ジョーンズ誌で語っている

「頭の中にあるものは別として、私自身を表すために作ったこの生き物のための参考資料は何も持っていないから」

『ホワット・イフ?(What If?)』ランドール・マンロー(Randall Munroe)

『ホワット・イフ?(What If?)』ランドール・モンロー(Randall Munroe)

Amazon

元NASAのエンジニアであるマンローは、線画を使って、科学、技術、言語などのトピックについて解説する。『ホワット・イフ?(What If?)』では、ロボットが支配する世界で人類がどれくらいの期間生きられるか、などの不条理な質問や、実際にどれくらいの速さで運転しても生きていけるか、少し現実的な質問に答えている。

ゲイツはまた、マンローのウェブコミックから本になった『xkcd: volume 0』も推薦した。将来的には、著者の最新刊である『How To: Absurd scientific Advice for Common Real-World Problems』に取り組む予定だという


[原文:13 books Bill Gates recommends reading this summer to get you through the pandemic

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

  • Twitter
  • Facebook
  • LINE
  • LinkedIn
  • クリップボードにコピー
  • ×
  • …

あわせて読みたい

新着記事

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み