空気注入式フェイスシールド「ソフィオ」
MARGstudio, Alessio Casciano Design, Angeletti Ruzza design studio
- イタリアのデザインスタジオがチームを組み、空気注入式で再利用可能なフェイスシールド「ソフィオ」のプロトタイプを開発した。
- ソフィオは、プラスチックのバイザーと空気注入式のフレームでできている。
- 近々生産が開始され、サイズは大人用と子ども用がある。
コロナ後の世界は、以前と違って見えるに違いない。だがどう違うのかはまだ分からない。
マスクはニューノーマルの時代で身近なものの1つになりそうだが、従来のようなN95マスクやサージカルマスクよりも、このような空気注入式のフェイスシールドが主流になるかもしれない。このシールドはアレッシオ・カッシアーノ・デザイン(Alessio Casciano Design)、アンゲレッティ・ルッツァ・デザイン・スタジオ(angeletti ruzza Design Studio)、マーグスタジオ(MARGstudio)がデザインしたもので、空気注入式であることから「息を吹き込む」「ひと吹き」という意味のイタリア語から「ソフィオ(Soffio)」と名付けられた。
再び安全にビーチで過ごしたり、レストランで食事をしたりできるようになることを願い、世界中のデザイナーが、防護具のプロトタイプを開発中だ。ナイトライフを楽しむために、着たままで、酒を飲んだり、電子タバコを吸ったりできる未来的なボディスーツまで考えられている。検討はまだ始まったばかりであり、どのようなデザインが実用化され、今後不可欠なものになるかは、誰にも分からない。だが、実現できそうな個人防護具(PPE)について、デザイナーたちがヒントを示してくれている。
ソフィオは近々、子ども用と大人用の2サイズの生産が始まる。アスリート用によりフィットするタイプも生産予定だ。この空気注入式フェイスシールドがどのようなものか、見てみよう。
ソフィオは顔を180度カバーし、ウイルスを含む飛沫から守ってくれる
MARGstudio, Alessio Casciano Design, Angeletti Ruzza design studio
写真右下のように小さなパッケージに入っていて、すばやくふくらませて装着できる
MARGstudio, Alessio Casciano Design, Angeletti Ruzza design studio
デザインはシンプルで、プラスチックのバイザー、空気注入式のフレームとストラップで構成される
MARGstudio, Alessio Casciano Design, Angeletti Ruzza design studio
レストランが客にソフィオを渡すといい、とデザイナーのアンゲレッティ・ルッツァはBusiness Insiderに語った。持ち帰って洗えば再利用できる
MARGstudio, Alessio Casciano Design, Angeletti Ruzza design studio
デザイナーたちは、バーやレストランを経営するクライアントから、ビジネスを再開させるためのクリエイティブで実用的な解決策を求められたときに、ソフィオのコンセプトを思いついた
MARGstudio, Alessio Casciano Design, Angeletti Ruzza design studio
「高価でメンテが難しく、見た目もよくないアクリル樹脂の仕切りで囚人のように客を隔離する提案も見たことがある。それでは友人と楽しく盛り上がりたいというムードを台無しにしてしまう」とデザイナーのアンナリサ・グラセッリ(Annalisa Grasselli)は述べた
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ソフィオは装着したまま飲食可能で、周りの人と視線を交わすこともできる
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再生プラスチックで作ることができ、コストは1ユーロ(約117円)以下ですむ
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グラセッリはこのデザインは「ちょっとした皮肉」だと言う。このシールドは色鮮やかなビーチマットにも似たデザインで、海辺で過ごす夏を思わせるが、今年は世界のほとんどの地域でそんな夏は訪れないからだ
MARGstudio, Alessio Casciano Design, Angeletti Ruzza design studio
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)