これはフリオ・イグレシアスがこの島に所有する5区画の土地の1つだ。
The Jills Zeder Group
- 歌手のフリオ・イグレシアスがマイアミの空き地を3180万ドルで売りに出している。
- 広さ1.8エーカーの水辺に面したこの土地は、マイアミの「ビリオネア・バンカー」として知られている小さなプライベート・アイランド、インディアン・クリーク・ビレッジにある。
- ここには、億万長者の投資家カール・アイカーン、スーパーモデルのアドリアナ・リマ、マイアミ・ドルフィンズの元ヘッドコーチ、ドン・シュラなどの有名人が暮らす。
- 私設警察13人が24時間パトロールを行い、この島の住人42人を守っている。
- 販売希望価格の高さが「世界一排他的な場所」と言われるこの島の土地の価値を示している。
エンリケ・イグレシアス(Enrique Iglesias)の父で、70年代から80年代にかけて絶大な人気を誇った歌手のフリオ・イグレシアス(Julio Iglesias)が、マイアミの空き地を3180万ドル(約34億1800円)で売りに出している。
これはそんじょそこらの土地ではない。マイアミのビスケーン湾、インディアン・クリークという小さなプライベート・アイランドにある、広さ1.8エーカー(約7300平方メートル)の水辺に面した土地だ。
通称の「ビリオネア・バンカー(Billionaire Bunker:大金持ちの貯蔵庫)」は、億万長者の投資家カール・アイカーン(Carl Icahn)、スーパーモデルのアドリアナ・リマ(Adriana Lima)、マイアミ・ドルフィンズの元ヘッドコーチ、ドン・シュラ(Don Shula)など、大金持ちや有名人が住んでいることからきている。
1983年発売のアルバム『フリオ(Julio)』が、アメリカで外国語のアルバムとして初めて200万枚以上を売り上げたフリオ・イグレシアスは、1978年にインディアン・クリークに最初の2区画を購入し、その後何年かかけて隣接する3区画も購入した、とフォーブスが伝えている。現在76歳で、以前は空き地4区画をまとめて売ろうとしていたこともあった。5つ目には家があり、年に数カ月はそこで過ごしている。
島の中心部はカントリー・クラブと、そのゴルフ・コースが占めている。
Katie Warren/Business Insider
インディアン・クリーク・ビレッジは、「世界一排他的な場所」と謳っているところで、家は34軒で住人は42人しかいない。私設警察官13人が島をパトロールし、24時間365日体制で周辺海域も監視している。
ここにあるは区画すべて、島の外周に沿っているため、全戸がウォーターフロントだ。中心部は18ホールのゴルフ・コースとカントリー・クラブが占めている。
イグレシアスの土地は、不動産会社のコールドウエル・バンカー(Coldwell Banker)社のジルズ・ゼダー・グループ(The Jills Zeder Group)が担当している。広さは約7300平方メートルで、約60メートルのプライベート海岸もある。
2017年、イグレシアスは島に所有する空き地の4つ、合わせて8エーカー(約3万2000平方メートル)分を、総額1億5000万ドル(約161億4800万円)で売りに出した、とマイアミ・ヘラルド(The Miami Herald)は伝えている。
「イグレシアス氏は、2017年に4番地、5番地、6番地、7番地を売りに出した」と担当者のジル・エーバー(Jill Eber)はマイアミ・ヘラルドに語った。
「そこまで大きな土地を買う人は少ない。2018年には市場から一旦消え、今回はインディアン・クリーク・アイランド・ロードの4番地だけを売りに出している」
約60メートルのプライベート・ウォーターフロントが付いてくる。
The Jills Zeder Group
セキュリティーの値打ち
豪邸が付いてくる訳でもない土地に、信じられないほどの高値が付くことが、インディアン・クリークにいかに価値があるかを示している。
裕福な住人が特に魅力を感じているのが、プライバシーとセキュリティーだ。インディアン・クリークへ行くことができる唯一の橋には守衛がおり、私設警官は住人3人につき1人という計算だ。島に通りは1つしかなく、ほとんどの家はヤシの木や生い茂った木々の葉で外から見えにくくなっている。
島にある家が売りに出されることは滅多にない(実際、イグレシアスの持つ区画が現在売りに出ている唯一の土地だ)ということを考慮しても、その価格は桁外れだ。
最近では、バスケットボールのコーチ、リック・ピティーノ(Rick Pitino)が、4月に寝室8室、地中海スタイルの豪邸を1700万ドル(約18億2800万円)で売った。
インディアン・クリークにあるリック・ピティーノの豪邸は、4月に1700万ドルで売れた。
Katie Warren/Business Insider
2019年2月、インディアン・クリークのある非公式物件が5000万ドル(約53億8300万円)で売れ、マイアミ・エリアで最も高く売れた一世帯住宅の記録を更新した、とBusiness Insiderで以前伝えた。この家が最高値の記録を作ったのは、2012年の4700万ドル(約51億円)に続き、2度目のことだった。
2018年には、フリオ・イグレシアスが現在売りに出しているのと同じくらいの広さの空き地が、2750万ドル(約29億6000万円)で売れた。
(翻訳:Ito Yasuko、編集:Toshihiko Inoue)