早ければ26日に東京都も休業一部緩和へ。ライブハウス、ナイトクラブの解除は未定。東京都の自粛緩和ロードマップ全容

小池都知事

東京都の小池百合子都知事。

撮影:三ツ村崇志

5月22日、東京都の小池百合子知事は定例の記者会見で、「新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップ」の全容を発表した。

外出の自粛や休業要請を緩和する際の目安として、15日の会見で発表した通り7つのモニタリング指標を採用することをあらためて報告した。

ロードマップの考え方

ロードマップの5つのポイント。

撮影:三ツ村崇志

【緩和の目安とする7つのモニタリング指標】

特に重要視する3つの指標

・1週間の平均感染者数が20人未満(公表日ベース)

・感染経路の追えない感染者の割合の1週間平均が50%未満

・1週間単位の感染者の増加比が1を下回る

(ただし、新規感染者の1週間平均が10人以下になった場合、感染経路不明者の割合や増加比については参考とする)

注視する4つの指標

・重症患者数

・入院患者数

・PCR検査の陽性率の1週間平均

・受信相談窓口における相談件数の1週間平均

7つの指標の達成状況については、都の動画チャンネルをはじめ、レインボーブリッジを七色に光らせるなどして周知。なお、指標のうち一つでも緩和基準を上回った場合には、「東京アラート」を発令。レインボーブリッジを赤く点灯させるなどして、都民に警戒するよう促すとした。

指標

7つの指標。

撮影:三ツ村崇志

休業緩和のステップは?

気になるのは、飲食店などをはじめとした休業要請の緩和について。

小池知事は、15日の記者会見で「3ステップによる段階的緩和」を行っていく方針を示していた。今回発表されたロードマップでは、各ステップで緩和される業態について詳細が公表された。

休業要請の緩和ステップ

【ステップ1】

・文教施設(都立学校は登校日を変更して対応、オンライン学習などとの組み合わせ)

・大学、専修学校(分散登校など)

・展示施設(博物館、美術館、図書館など)

・屋内の運動施設(体育館、水泳場、ボーリング場など。観客席部分は使用不可)

・屋外の運動施設(野球場やテニス場、陸上競技場など。観客席部分は使用不可)

・飲食店の営業時間拡張(午前5時〜午後10時まで:酒類の提供も午後10時まで)

・50人までのイベント


【ステップ2】

・運動施設の観客席部分の使用解禁(ただし、人数はイベント上限人数に準ずる)

・学習塾など(学習塾、自動車教習所)

・劇場など(劇場、観覧場、映画館または演芸場など)

・集会、展示施設(集会場、公会堂、展示場、ホテルまたは旅館の集会場に供する部分)

・商業施設(生活必需品販売以外の店舗、生活必需サービス以外のサービス業)

・100人までのイベント


【ステップ3】

・遊興施設など(ネットカフェ、漫画喫茶、射的場、勝馬投票券発売所、ストリップ劇場、個室ビデオ店など)

・遊戯施設(マージャン店、パチンコ屋、ゲームセンター、遊園地など)

・飲食店の営業時間拡張(午前5時〜午後12時まで:酒類の提供も午後12時まで)

・1000人までのイベント


※近日中に、都から詳細な業態の一覧を公開する予定。

休業ステップ

都の休業要請の緩和ステップ。

撮影:三ツ村崇志

なお、クラスター発生歴のある店舗や「3密」になりやすい高リスクの施設であるとして、「接待を伴う飲食店」「ライブハウス」「ナイトクラブ」「カラオケ」「スポーツジム」の要請解除の時期は未定。運動施設や劇場などの観客数上限の拡充指針も決まっていない。こういった点については、今後、国の対処方針などを踏まえて対応するとした。

都のロードマップでは、冒頭に示した7つの指標を確認しながら、約2週間をベースに状況を確認。その都度、一つずつ緩和のステップを進めていく方針としている。

ただし、2週間という枠組みについては、

「日々感染状況が変わる中で、全体の傾向を見ながら判断していく。だから、2週間単位をベースにしながらという考え」(小池知事)

として、感染状況に応じては多少柔軟に対応する姿勢も示唆した。

とはいえ、クラスターの発生歴のあるライブハウスなどの業態の営業は、緩和がスムーズにいったとしても6月中旬以降になることが見込まれる。ほぼ無収入状態が2〜3か月続いている厳しい経済状態の中で、はたしてあと1か月堪えられるのか。

小池知事は、こういった事業者に対する追加の補償について問われると、

「協力金については、これから緩和ができるかどうかということなので、状況をみながらの対応になります」

と、現段階では明言を避けた。

都の担当者も、こういった業態に対する休業要請の解除について、

「どうなったら解除できるのか、国からの指針もない。そういったものがあれば対応ができるかもしれない」

と話す。

なお、外出自粛については、これまでの「8割自粛」から、「5割程度の接触機会の低減を目指した外出自粛」を引き続き求めるとしている。

また、東京アラートの発令が長期間続く場合は、感染状況を踏まえながら、ステップを元に戻す可能性もあるとした。

国の判断次第で、26日にもステップ1へ移行

学校の緩和基準

都立学校については、登校日の設定を見直し、段階的に緩和するとした。

撮影:三ツ村崇志

21日には、大阪、京都、兵庫の3府県の緊急事態宣言が解除された。同日、安倍首相から、25日にも残る5都道県の解除についても言及されている。

小池知事はこの言及に対して、

「全体的な判断で、すみやかにステップ1に進むということになると思います。その場合、26日の午前零時になると思います」

と、国の動向によっては週明けに緩和を進めていく可能性を示した。

ただし、学校の再開については、国の判断を受けて学校へ保護者への連絡を進めていくことになるため、即時再開は難しそうだ。都の担当者も「現在調整中」としている。

また、生活圏が一体化している首都圏1都3県における連携について

「緩和の進め方については、できるだけ一体となって進めていきたいと考えている」

と、首都圏全体で進めていきたい方針を示している。

(文・三ツ村崇志)

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