米レンタカー大手ハーツが破たん。新型コロナ関連倒産では最大規模、債務は2兆円

ハーツ レンタカー

レンタカー大手ハーツ(Hertz)が破たんに追い込まれた。

George Rose/Getty Images

連邦破産法11条にもとづく会社更生手続きの申請準備を進めつつ、債務再編を進めていた米レンタカー大手のハーツ(Hertz)が債権団と合意できず、破たんした。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が伝えた。

新型コロナウイルスの世界的流行を受け、世界中で企業の倒産が続くなか、最大規模の破たんとなった。同社にコメントを求めたが、現時点で返答はない。日本事業の継続についても同様に現時点では不明。

ハーツの債務はおよそ190億ドル(約2兆円)。おおよその内訳は、社債が43億ドル、保有車両を担保とするローンが144億とWSJは報じている。

破産を回避するため、債権団から権利の行使を当面見合わせる猶予を受けていたが、期限の5月22日までに債務再編で折り合うことはなかった。

ハーツはパンデミックの発生以前から、ウーバーやリフトなど配車サービス企業の躍進で苦しい経営を強いられていた。

同社は4月に全従業員(北米事業)の26%にあたる1万人を解雇。さらに現金を確保するため、シボレーの高性能スポーツカー「コルベット Z06」の特注品で、ハーツの100周年記念特別モデルを破格の値段で売りに出していた。

また、リース料の支払い見送りを受け、5月には最高経営責任者(CEO)のキャサリン・マリネッロと取締役(元執行役副社長)のポール・ストーンが辞任していた。

[原文:Hertz files for bankruptcy as the coronavirus pandemic crushes the car-rental industry

(翻訳・編集:川村力)

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