UQモバイル「月額2980円の新料金」が“楽天つぶし“である理由

スマホプランR

UQ mobileは新料金プラン「スマホプランR」を発表した。

撮影:小林優多郎

UQコミュニケーションズは5月25日、同社のMVNO(格安SIM)事業「UQ mobile」の新料金プラン「スマホプランR」を発表した。

スマホプランRは月額2980円(税抜、以下同)で、データ容量が月間10GB。10GB以上利用した場合も、最大1Mbpsでの通信が可能。提供開始日は6月1日、5月27日から予約受付を開始する。

例えば、同社が従来から提供する「スマホプランS」の場合、月額1980円で、データ容量は月間3GB。超過時の通信速度が最大300Kbpsと考えると、スマートフォンをより利用するユーザーにとってはおトクなプランだと言える。

ワイモバイル、楽天モバイルを見据えた料金設計

スマホプランSとR

UQ mobileが主力とする料金プランは2種類となった。

出典:UQコミュニケーションズ

スマホプランRは競合他社と比較してもその価格設定が絶妙なプランだ。例えば、同じく格安SIMを展開するソフトバンクのワイモバイルは、月額2680円で月間3GBの「スマホベーシックプランS」、月額3680円で月間9GBの「スマホベーシックプランM」を提供している。10GB以上を使いたいとなると、さらにその上の月額4680円で月間14GBの「スマホベーシックプランR」のみとなる。

ただし、UQ mobileと比べるとワイモバイルのプランはいずれもやや割高に感じるが、それはワイモバイルの料金には「1回につき10分間通話無料」という“10分かけ放題”の料金が含まれているからだ(UQ mobileの場合、月額700円のオプションとして国内10分かけ放題が利用できる)。

料金比較表

作成:小林優多郎

さらに、4月8日からサービスが始まった楽天モバイルと比べてみても、“対抗意識”が見えてくる。楽天の「Rakuten UN-LIMIT」は、スマホプランRと同じく月額2980円で、楽天回線エリアは無制限なものの、都内の地下鉄や郊外など楽天回線エリア外(KDDIローミング)は月間5GB(超過後は最大1Mbps)となっている。

生活範囲が楽天回線エリアであれば当然Rakuten UN-LIMITの方がおトク感があるが、前述のエリア外の場合は同価格で2倍のデータ量が使えるUQ mobileを選ぶ、というユーザーもいるだろう。

10月のauとの統合前から競争を意識か

KDDI資料

KDDIは10月にUQ mobileの事業を継承する。

出典:KDDI

UQコミュニケーションズは5月14日、UQ mobile事業を10月1日にKDDIへ統合すると発表している。同日に行われたKDDIの決算会見では、統合の狙いについて販売チャネルの統合や再編など「グループ経営の集約による競争力の強化」(KDDI決算資料より)が挙げられている。

これは当然、すでに1社でマルチブランド展開を行っているソフトバンクとワイモバイルを意識したものだと言える。

実際、auの新料金プランは、月額2980円(2年契約時)からの段階定額制プラン「新auピタットプランN」を提供しているものの、ユーザーに対して前面に押し出しているのはデータ上限なしの月間完全定額制プランであり、その狭間にいる「ある程度料金は安くしたいが、日常的にスマホを使いたい」というニーズは満たせていない。

事業統合までまだ時間はあるが、UQ mobileの今後の動きは、よりauのプランや立ち位置を踏まえたものになっていくのだろう。

(文・小林優多郎)

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