グーグルとアップルのAPIを用いた接触者追跡アプリ、導入第一号はスイス

スイスでは、グーグルとアップルが共同開発したAPIを用いて接触者追跡アプリの開発が進められている。

スイスでは、グーグルとアップルが共同開発したAPIを用いて接触者追跡アプリの開発が進められている。

REUTERS/Denis Balibouse

  • グーグルとアップルは、COVID-19発症者との濃厚接触の可能性を知らせるAPIを共同開発して公開した。それを利用したアプリを最初に開発した国はスイスだった。
  • 現時点ではまだパイロット版だが、スイス当局は6月には広く普及させる計画だ。
  • グーグル・アップルが5月初旬にAPIを公開した際、22カ国の公衆衛生当局から、APIの利用許可について打診があったという。

グーグル(Google)とアップル(Apple)が公開したCOVID-19発症者との濃厚接触の可能性を知らせるAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス:プログラムの連携を可能にするもの)を利用した初めてのアプリ「SwissCovid」の開発が、スイスで進められている。

このアプリは、一般公開前にスイス当局の承認を得る必要があるが、現時点ではパイロット版として軍、医療従事者、公務員に利用されていると、BBCが報じた

このアプリはBluetoothを利用し、近くにいる別のスマートフォンの情報を記録する。ユーザーがCOVID-19を発症した場合、発症者の2メートル以内の距離で15分以上一緒に過ごした他のユーザー全員に警告が届く。

「記録した情報はローカルで処理され、21日が経過するとすべてのデータが自動的に削除される設計となっている。さらに、個人情報がサーバーに送信されることはなく、ユーザーが許可しない限り、接触者追跡データがスマートフォンから外に出ることもない」と、アプリ開発者の1人であるスイス連邦工科大学チューリッヒ校のスルジャン・チャプクン(Srdjan Capkun)教授は述べた。また、同アプリはオープンソース化されており、サイバーセキュリティの専門家がセキュリティ上の欠陥について精査できるようになっている。

チャプクン教授によると、アプリは6月から普及させる計画だが、グーグル/アップルの APIを利用する最初のアプリなので、ユーザーからのフィードバックで初期の不具合を取り除く時間が必要になるという。

グーグルとアップルが5月初旬にAPIを公開した際、22カ国の公衆衛生当局からAPIの利用を打診されたという。アップルの広報担当者は「世界中の保健機関が成し遂げてきたことに敬意を込めて」その22の国名をBusiness Insiderに明かすことはなかった。

イギリスフランスのように、このAPIを用いず独自の接触者追跡アプリの開発を試みる国もある。グーグル/アップルのAPIでは、当局のサーバーにユーザーデータを収集し、分析することは禁じられているが、独自に開発すればそれが可能になるからだ。だがイギリスは、独自アプリの開発において技術的に行き詰まり、今度はグーグル・アップルのAPIを利用したアプリの開発に着手したと報じられている。


[原文:Switzerland launched the world's first app based on Google and Apple's contact-tracing tech

(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)

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