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人種間でギャップも? Black Lives Matterの抗議活動で今、労働者が気にかけていること —— 最新調査

ニューヨークのデモ

ニューヨークでも抗議活動が続いている。

Claire Molloy/Business Insider

  • 戦略コンサルティング会社ブランズウィック(Brunswick)は、アメリカ人1000人を対象に週に1度、新型コロナウイルスを含め、最近の出来事に対する自身の考えや勤務先の対応について調査している。
  • 直近の調査では、警官による黒人ジョージ・フロイドさんの暴行死をきっかけに広がった抗議活動がどのような結果をもたらすと思うか、調査対象者に尋ねている。
  • それぞれが抱いている懸念は、黒人と白人で異なる。
  • 白人労働者が最も懸念しているのは、抗議活動がビジネスや財産に及ぼす負の影響だった。一方、黒人労働者が最も懸念しているのは、抗議活動に参加した人が怪我をしたり、ハラスメントを受けたり、逮捕されることだった。

ミネソタ州ミネアポリスで起きた警官による黒人ジョージ・フロイドさんの暴行死をきっかけに広がった抗議活動がどのような結果をもたらすか、アメリカの労働者が感じている懸念はそれぞれだ。

最新の調査では、白人労働者がビジネスに及ぼす負の影響をより気にかけている一方で、黒人労働者は抗議活動に参加する人々の命や健康をより気にかけていることが分かった。

Business Insiderと提携している戦略コンサルティング会社ブランズウィックは、アメリカ人1000人を対象に週に1度、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)やその他の最近の出来事に対する自身の考えや勤務先の対応について調査している。

直近の調査では、警官による黒人ジョージ・フロイドさんの暴行死をきっかけに広がった抗議活動がどのような結果をもたらすと思うか尋ねている。

調査の結果、気にかけている度合いに差はあるものの、白人労働者も黒人労働者もその半数以上がブランズウィックが尋ねた5つの懸念全てを気にかけていることが分かった。

このうち、アメリカの労働者が最も懸念しているのは、抗議活動がビジネスや不動産に及ぼす負の影響だった(88%)。白人労働者の間でもこれを懸念している人が最も多く、91%だった。黒人労働者では79%だった。

各地で抗議活動が続く中、一部では略奪や破壊行為も見られた。ニューヨークでは6月1日(現地時間)、ヘラルド・スクエアにある百貨店メイシーズ(Macy's)を含むマンハッタンにある複数の店が抗議活動中の略奪の被害に遭った。ブルックリンで5月30日に撮影された動画には、デモ参加者がターゲット(Target)の店の前に並んで、略奪者を止めようとしている様子が捉えられていた。ミネソタ州ミネアポリスでは、5月29日に火を付けられ全焼したレストラン「ガンディーマハル(Ghandhi Mahal)」の経営者が「建物は再建できる。でも、彼を家族のもとに戻すことはできない」と語ったとBuzzFeedが報じている。

黒人が経営する店の中には、略奪から店を守るためにオーナーが黒人であることを示すサインを掲げ、抗議活動への連帯を示す店もある。

今回の調査で黒人労働者が最も懸念していたのは、抗議活動に参加する人々のことだ。黒人労働者の88%は、抗議活動に参加した人々が怪我をしたり、ハラスメントを受けたり、逮捕されることを気にかけている。これに懸念を示した白人労働者は69%と、19ポイント差がついた。労働者全体では74%だった。

中には暴徒化するケースもあるが、アメリカでの抗議活動の多くは平和的に行われている。それでもワシントンD.C.では6月1日、トランプ大統領が写真撮影のためにセント・ジョンズ教会へ向かう直前、警察が平和的に抗議の声を上げていた人々を追い払うために催涙ガスやゴム弾を使用した。

医療の専門家や医師たちによると、催涙ガスの使用は新型コロナウイルスの感染拡大を助長する可能性がある。ガスに巻き込まれた人が咳き込んで、その飛沫が飛ぶからだ。ブランズウィックの調査によると、アメリカの労働者の80%が抗議活動によって新型コロナウイルスの感染が拡大するのではないかと懸念している。これは白人労働者の79%、黒人労働者の83%が気にかけていると答えていて、人種間の差はほとんどなかった。

また、警察の蛮行をなくすのに抗議活動では不十分だと考えている労働者も多い。黒人労働者の82%、白人労働者の75%がそう考えていて、労働者全体では77%がこうした懸念を持っている。

中には、警察の予算を打ち切って、そのお金を社会福祉プログラムに回すべきだと訴える声もある。

複数の人権団体が連合するグループ「Movement for Black Lives」の公開書簡は、警察予算を打ち切るよう申し立てることを呼びかけている。Insiderでも報じたように、同グループは警察予算を教育や医療といった別のプログラムや「活気に満ちた黒人の未来をサポートする」プログラムに回したいと考えている。

なお、ミネアポリスでは9人の市議会議員がミネアポリス市警の改革はうまくいっておらず、解体すると約束した。

ブランズウィックの調査結果をまとめたグラフがこちら:

グラフ

抗議活動がもたらす結果としてアメリカの労働者が懸念していること。上からそれぞれ、「ビジネスや不動産に悪影響を及ぼす」「アメリカの人種的分断を悪化させる」「新型コロナウイルスの感染を拡大させる」「警察の蛮行を撲滅するには効果的でない」「参加者が怪我をしたり、逮捕されたり、ハラスメントを受ける」。緑色が労働者全体、青色が白人労働者、オレンジ色が黒人労働者を示している。

Business Insider/Madison Hoff, data from Brunswick

[原文:White workers are more worried about damaged property during protests than about injured protesters

(翻訳、編集:山口佳美)

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