26歳の兄と23歳の妹がタッグ! 2人はどうやってリサイクルしたペットボトルから水着を作る会社を立ち上げたのか

ジェイクとキャロライン

兄ジェイクさんと妹キャロラインさん。

Fair Harbor

  • ジェイク・ダナヘー(Jake Danehy)さんと妹のキャロライン・ダナへー(Caroline Danehy)さんは、リサイクルしたペットボトルから水着を作る「フェア・ハーバー(Fair Harbor)」という会社を立ち上げた。
  • 2人はファッション業界をより持続可能なものにするために、リーダー的な役割を果たそうと取り組んでいる。
  • フェア・ハーバーは2021年までに300万本を超えるペットボトルをリサイクルする予定だと、キャロラインさんはBusiness Insiderに語った。
  • 2019年にはファッションとサステナビリティ(持続可能性)への取り組みが評価され、兄妹は雑誌フォーブスの「30 UNDER 30」にも選ばれた。

ジェイク・ダナヘーさん(26)と妹のキャロライン・ダナヘーさん(23)は子どもの頃、休暇をニューヨーク州の小さな町フェア・ハーバーで過ごしていた。当時の2人は、サーフィンや釣りをしている時に岸へ打ち上げられるプラスチックごみのことをさほど気にしていなかったと、ジェイクさんは言う。

フェア・ハーバーで過ごした時のことを考え直し始めたのは、ジェイクさんがコルゲート大学で地理学を専攻し、世界の海流や気候学を学んだ時のことだった。

「プラスチックごみの問題やそれがわたしたちの環境に及ぼす影響について調べるのに、丸1年を費やしました」とジェイクさんはBusiness Insiderに語った。

「当時、高校3年生だったキャロラインに、ぼくは何かしようと声をかけたんです」

こうして兄妹は2014年、使い捨てのプラスチックごみを減らす新たな取り組みの一環として、リサイクルしたペットボトルから水着を作る「フェア・ハーバー」を立ち上げた。会社名は2人が休暇を過ごした大好きな街から取った。以前からファッションに関心のあったキャロラインさんもコルゲート大学で地理学を学び始め、兄妹は大学で行われた「シャーク・タンク(注:起業家が投資家の前でプレゼンをして、投資を勝ち取るアメリカのテレビ番組)」の模擬大会に参加した。この大会では、女優のジェシカ・アルバや女性向けの洋服のサブスクリプション・サービス「レント・ザ・ランウェイ(Rent the Runway)」のCEOジェニファー・ハイマン氏、ミュージシャンのM.C.ハマー、アイウェアブランド「ワービー・パーカー(Warby Parker)」のCEOニール・ブルーメンタール氏らが約2000人の学生のプロジェクトをジャッジした。

ジェイクさんとキャロラインさんはフェア・ハーバーの構想を発表してこの大会に勝ち、賞金2万ドル(約215万円)を手にした。こうしてユニークなファッション企業が生まれた。

ファッション業界のごみ問題の解決を目指して

ボードショーツ

現在はボードショーツを中心に商品を展開している。

Fair Harbor

賞金を受け取った後、兄妹は新しい会社の立ち上げを急いだ。2人は友人や家族から資金を調達し、自らのブランドを知ってもらうためにトランクショーを開き始めた。また、商品だけでなく、フェア・ハーバーのミッションも客にアピールしていった。こうして彼らは市場調査をし、客のフィードバックをもとに商品を作るようになったと、キャロラインさんは語った。

「うちの両親は素晴らしくて、起業家はガレージで事業を立ち上げると聞くたびに、それは嘘だ、実際は家全体を占領すると、いつもジョークを言っているんです」とジェイクさんはBusiness Insiderに語った。

ファッション業界は近年、その持続可能性の問題に取り組んでいて、どうすればもっと環境にやさしくなれるか、方法を見つけようとしてきた。

Business Insiderでも報じたように、ファッション業界では毎年、業界全体で1500億着以上の新しい服が作られていて、年間25億ポンド(約113万トン)の使用済みの服がごみになっている。エレン・マッカーサー財団は2019年、服に使われた布の87%が毎年ごみになっていると指摘した。また、ファッション業界は年に210万トンもの二酸化炭素を排出している

水質汚染も深刻だ。世界の廃水の20%は生地の染色からくるものだ。エレン・マッカーサー財団によると、ファッション業界は毎年、50万トンのマイクロファイバーを海に捨てているという —— これはペットボトルにして約500億本分に相当する。

「わたしたちは250万本以上のペットボトルをリサイクルしてきました。来年は300万本を超えるでしょう」とキャロラインさんはBusiness Insideに語った。フェア・ハーバーでは世界中のリサイクル施設からペットボトルを入手しているという。

「2度目の命を与えるために、わたしたちはこうしたプラスチックをショーツに織り込んでいるんです」

フェア・ハーバーは"次世代のサステナビリティ"

ボードショーツ

Fair Harbor

兄妹は2019年、客から古くなった水着を受け取る代わりに、フェア・ハーバーでの次の買い物に使える値引きコードを渡すキャンペーン「Round Trip Initiative」を始めた。これは人々に古くなった服をゴミ箱に捨てさせないためのものだ。

他にも、兄妹はビーチをきれいにするイベントを開催し、人々に海のごみを減らすことの重要性を認識してもらおうと取り組んでいる。

「わたしたちは、完璧さではなく進歩を信じているんです」とキャロラインさんは言う。

「こうしたちょっとした活動やちょっとした改善が業界全体や企業のサステナビリティへのアプローチに大きな影響を与えることができるんです」

サステナビリティを追求する運動では、ミレニアル世代の若者たちが先頭に立ち、彼らが支持するミッションを掲げる企業から目的を持った商品を購入するという消費文化を生み出してきた。人々のこの新しい小売りモデルに対する関心は高い。フェア・ハーバーは過去5年を、事業の拡大とアメリカ各地でポップアップ・ストアを開くことに費やしてきた。フォーブスの「30 UNDER 30」にも選ばれた共同創業者の兄妹は、前年比成長率1000%を報告している。

「ガッツがいりました。粘り強さも必要でした」とキャロラインさんは言う。

「一緒にできて幸運でした。わたしたちは間違いなくお互いが頼りです。兄妹というのは素晴らしい結びつきです」

フェア・ハーバーは、そのビジネス・モデルをファッション業界の他の企業にも知ってもらい、1度限りのキャンペーンをあちこちで開くだけでなく、サステナビリティを真に優先してもらいたいと考えている。

「サステナビリティの重要性を理解するブランドがどんどん増えてほしいし、増えつつあると思います。その取り組みは持続可能な商品を1つ作るだけでなく、包括的なものでなければなりません」とジェイクさんは言う。

「ムーブメントを始めましょう」

[原文:A millennial and his Gen Z sister used a $20,000 grant to launch a line of swimsuits made from recycled plastic bottles, and it marks the next generation of sustainable fashion

(翻訳、編集:山口佳美)

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