アメリカの若い世代は今、"Black Lives Matter運動"をどう考えているのか? 3万9000人を調査してみた

こぶしを突き上げる青年

2020年6月3日、ワシントンD.C.。

Caroline Brehman/CQ-Roll Call, Inc via Getty Images

  • Business Insiderはそれぞれソーシャルネットワーキング・アプリ「Yubo」とオンライン学習プラットフォーム「StuDocu」と提携し、アメリカのZ世代の若者たちは高まる人種間の緊張をどう思っているのか、調査した。
  • Yuboの調査では、若者の88%がアフリカ系アメリカ人は他の人々とは異なる扱いを受けていると感じていて、78%はアフリカ系アメリカ人の平等への支持を表明するためにソーシャルメディアを使ったことが分かった。
  • StuDocuの調査では、回答した学生の60%が自分たちのメンタルヘルスに人種間の緊張が影響を及ぼしていると答え、44%が人種差別に反対し、人種間の平等を支持する方法を自ら学び始めたと答えている。

アメリカで起きている直近の抗議活動では、一部でZ世代の若者たちがその先頭に立っている。5月下旬、ミネソタ州ミネアポリスで警察官にひざで首を押さえつけられ、死亡したジョージ・フロイドさんの事件をきっかけに広まった人種差別や警察の蛮行に反対するデモは今、若い世代がその舵を取っている。

この世代の若者たちは、今も続いている抗議活動をどう考えているのだろうか? Business Insiderはそれぞれソーシャルネットワーキング・アプリ「Yubo」とオンライン学習プラットフォーム「StuDocu」と提携し、"Black Lives Matter(黒人の命は大切だ)運動"やこうした運動への大学の対応、自身のメンタルヘルスなど、さまざまなテーマについて大学生を含む若者を対象とした調査を実施した。

若い世代は"Black Lives Matter運動"を支持している

Yuboは6月5~7日、3万8919人のアメリカ在住のZ世代(13~25歳)を調査し、回答者の88%がアフリカ系アメリカ人は他の人々とは異なる扱いを受けていると考えていることが分かった。なお、調査対象者の36%は「白人」、19%は「黒人/アフリカ系アメリカ人」、18%は「ヒスパニック/ラテンアメリカ系」、12%は「混血(Mixed Race)」、4%は「アジア系」、1%は「ネイティブアメリカン」と答えている。

このYuboの調査では、回答者の90%近くが構造的人種差別とアフリカ系アメリカ人に対する警察の蛮行に反対する"Black Lives Matter運動"を支持すると答えた。回答者の83%は、アメリカでは警察官が武力を使い過ぎていると感じるという。

また、回答者の77%はアフリカ系アメリカ人の平等を支持するため、すでに抗議活動に参加したと言い、62%はその平和的な抗議活動中に逮捕されても構わないと答えた。

さらに、回答者の86%は大きな変化を生み出すためには平和的な抗議活動や政治デモが必要不可欠だと感じている。一方、変化を生み出すためには暴力的な抗議が必要だと答えたのは43%で、回答者の40%は今の抗議活動で変化が起こるかどうかは分からないまたは変化が起こるとは思えないと答えている。

この調査では、Z世代の若者が"Black Lives Matter運動"への支持を表明するのにソーシャルメディアを大々的に使っていることも分かった。回答者の73%はインスタグラム(Instagram)を、26%はTikTokを、25%はツイッター(Twitter)を使っている一方で、フェイスブック(Facebook)を使っているのはわずか13%だった。

人種間の緊張は学生のメンタルヘルスにも影響を及ぼしている

オンライン学習プラットフォーム「StuDocu」もBusiness Insiderとともに6月5~8日、昨今の人種間の緊張がそれぞれの健康にどのように影響しているかを知るため、18~32歳のアメリカ人大学生108人を対象に調査を実施した。

回答者の60%は、人種間の緊張が自らの全体的なメンタルヘルスに影響を及ぼしていると答えた。だが、回答者の64%は、"Black Lives Matter運動"への支持が広まっていることから、未来に希望を抱いているという。

さらに、回答者の44%は今回の出来事によって、人種差別に反対し、人種間の平等を支持するために、自分たちにどういった行動が取れるか学ぶことへの関心が高まったと答えている。アフリカ系アメリカ人を研究しているジョージタウン大学のロバート・J・パターソン(Robert J. Patterson)教授がBusiness Insiderに語っているように、「人種差別に反対することは、人種差別の多次元のさまざまな要素に反対しようとする積極的かつ意識的な取り組みの1つ」だ。

StuDocuの調査では、学生たちは自身の通う大学が今回の社会不安にどう対応しているか、注視していることも分かった。回答者の59%は、大学が人種的不平等やいま起きている抗議活動について沈黙したままなら、大学に対する自身の見方にも影響があるだろうと答えた。

同時に、回答者の57%は、大学に人種間の緊張やアフリカ系アメリカ人に対する暴力に取り組む課外活動のグループはないと答えている。これを改善するために、72%は大学がこうした問題に取り組むことを期待しているという。

他にも、StuDocuの調査で以下のことが分かった:

  • 学生の44%は、キャンパスで他の学生と人種的不平等について議論するのは抵抗があるという。
  • 学生の45%は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を含む最近の政治・社会情勢のせいで、自身が秋以降、教育を受け続けられるかどうか不安を抱えている。
  • 学生の68%は、大学のカリキュラムにもっとインクルーシブなトピックが盛り込まれることを望んでいる。

Business Insiderでは6月上旬、5月に公表されたピュー・リサーチ・センターの調査を引用した上で、Z世代の若者たちは上の世代に比べて進歩的だと報じた

Z世代は銃規制を求める「March for Our Lives(わたしたちの命のための行進)」 —— 2018年、フロリダ州にあるマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校で起きた銃乱射事件をきっかけに行われた —— をリードした世代で、この運動には120万人以上が参加した。

また、17歳のスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんが始めた「気候のための学校ストライキ」も世界各地に広まった。これは政治指導者に気候変動を食い止めるための行動を求めるものだった。

ピュー・リサーチ・センターの調査では、同じ共和党支持でもZ世代は上の世代に比べて、より進歩的で政府というものを支持していることが分かっている。

例えば、共和党を支持するZ世代の43%は、アメリカでは黒人は白人ほど公平に扱われていないと考えている。同じように考える共和党支持者の割合は、ミレニアル世代で30%、X世代で23%、ベビーブーマー世代や戦時中に生まれた沈黙の世代では20%だ。

編集部より:初出時、冒頭の写真キャプションを「ワシントン州」としておりましたが、正しくは「ワシントンD.C.」です。訂正致します。 2020年6月18日 7:55

[原文:THE ACTION GENERATION: How Gen Z really feels about race, equality, and its role in the historic George Floyd protests, based on a survey of 39,000 young Americans

(翻訳、編集:山口佳美)

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