あのスーパーマリオがレゴの世界へ。そこにはおもちゃとゲームが融合した“体験”が広がっていた。
撮影:小林優多郎
レゴジャパンは6月16日、4月に公表していた任天堂の「スーパーマリオ」とのコラボ製品の全ラインアップを発表した。いずれも8月1日から各国で販売開始となるが、日本ではスターターセットを含め一部拡張セットなどが7月10日より販売開始になる。
価格はオープン価格だが、予約を開始しているAmazon.co.jpではスターターセットが7035円(6月16日時点)となっている。
7月10日先行発売の製品
- 「71360 レゴ マリオ と ぼうけんのはじまり 〜 スターターセット」
- 「71363 レゴ スーパーマリオ サンボ の さばく チャレンジ」(拡張セット)
- 「71365 レゴ スーパーマリオ パックンフラワー の バランス チャレンジ」(拡張セット)
8月1日発売の製品
- 「71362 レゴ スーパーマリオ とりで こうりゃく チャレンジ」(拡張セット)
- 「71364 レゴ スーパーマリオ バッタン の マグマ チャレンジ」(拡張セット)
- 「71366 レゴ スーパーマリオ マグナムキラー の ぐるぐる チャレンジ」(拡張セット)
- 「71367 レゴ スーパーマリオ ヨッシー と マリオハウス」(拡張セット)
- 「71368 レゴ スーパーマリオ キノピオ と 宝さがし」(拡張セット)
- 「71369 レゴ スーパーマリオ クッパ城! チャレンジ」(拡張セット)
- 「71376 レゴ スーパーマリオ ドッスン の ドキドキ チャレンジ」(拡張セット)
- 「71377 レゴ スーパーマリオ バサバサ と キングテレサ の やしき チャレンジ」(拡張セット)
- 「71361 レゴ スーパーマリオ キャラクター パック」
- 「71370 レゴ スーパーマリオ ファイアマリオ パワーアップ パック」
- 「71371 レゴ スーパーマリオ プロペラマリオ パワーアップ パック」
- 「71372 レゴ スーパーマリオ ネコマリオ パワーアップ パック」
- 「71373 レゴ スーパーマリオ ビルダーマリオ パワーアップ パック」
今回は、これらの一部の製品を先行体験できた。レゴと任天堂がタッグを組むことで、最新の“遊び”はどのような進化を遂げているのかチェックしてみよう。
「ヘイホー」や「スーパーキノコ」ももちろんレゴ化。
撮影:小林優多郎
こちらは「クッパJr.」と「ノコノコ」。クッパJr.には“よだれかけ”も用意されている。
撮影:小林優多郎
世界中で愛される主人公キャラ、そしてゲームのメインギミックとなる「レゴ マリオ」。目と口、胸の部分はディスプレイになっている。
レゴによると「ディスプレイ表示の技術は任天堂から提供」。
撮影:小林優多郎
例えば敵キャラの「クリボー」をふみつけると、マリオの声やおなじみの打撃音が出て、攻撃のようなイラストが胸に表示される。
撮影:小林優多郎
「ハテナブロック」に乗ると、ランダムでアイテムが手に入る演出に変わる。
撮影:小林優多郎
くるくるまわる床に乗った際は、周囲を警戒するかのようなレゴ マリオ。
撮影:小林優多郎
赤いブロックの上に立つと、火の表示が。レゴ マリオも苦しそうな表情と声に。
撮影:小林優多郎
種明かしをすると、レゴ マリオの底面には光学センサーが内蔵されている。
撮影:小林優多郎
光学センサーは色と特定の2次元コードを認識できる。そのため、敵やハテナブロックなど、各ギミックにはそれぞれコード付きのパネルが用意されている。
撮影:小林優多郎
スターターセットだけでも遊べるが、拡張セットなどと組み合わせればよりレゴ マリオの世界は広がる。コースを好きに作って、1分間でいくらコインがゲットできるかチャレンジできる。
撮影:小林優多郎
実際に、短いコースをつくって遊んでみた。ジャンプした際にもコインが貯まったり、マリオが声を出すため、レゴ マリオ内部にはジャイロセンサーも含まれていそうだ。
レゴはレゴ マリオの詳細スペックについて、回答を控えた。
凝った装置もあり、例えば拡張パックの「パックンフラワー の バランス チャレンジ」ではパックンフラワーに当てないように左右にマリオをすべらせコインをゲットする
制限時間以内にゴールポールにたどり着ければクリアー。同じコースを友だちや家族と遊び、コインの数を競い合える。
撮影:小林優多郎
アプリと接続すれば、手に入れたコインの数やレゴ マリオの電池残量をチェックできる。
撮影:小林優多郎
アプリにはコースのサンプルも収録。
撮影:小林優多郎
カメラ機能も搭載しており、つくったコースを記録に残せる。世界中の友だちとコースをシェアし合う機能も搭載予定。
撮影:小林優多郎
もちろん、3Dモデルの動画を使った“組み立て方”も収録。10年以上振りにレゴを組み立てた筆者だが、動画を見ればカンタンにステージを組み立てられた。
撮影:小林優多郎
最新技術で体験したことのない“遊び”を実感
レゴ マリオのファームウェアをアップデートしている様子。レゴ マリオには複数のセンサーや処理基板が内蔵されているのだろう。
撮影:小林優多郎
実際に組み立て体験してみて感じたのは、これは想像以上にリアル版マリオメーカー(任天堂が発売しているスーパーマリオのステージを自作できるゲーム)だなということだ。
ゲームのマリオメーカーと違って、ドット絵や3Dといった外観を変えることはできないが、コースはもちろん、ステージの設定やルールなどはプレイヤーが自由に決めて遊べる。
このようなデジタル技術とおもちゃが組み合わさった製品は、ソニーのロボットトイ「toio」などが思い浮かぶ。toioはゲームやプログラミングといった知育玩具に注力してつくられており、1990年代に発売された「セガのキッズコンピュータ・ピコ」の体験に近いという気もする。
レゴは自由だ。それはレゴ マリオの世界にも継承されている。
撮影:小林優多郎
一方で、レゴ マリオはtoioともピコとも違う。
マリオのゲームを模しているが、あくまでレゴだ。レゴ1つ1つはシンプルなブロックで、それを組み合わせることで無限の創造性が広がる。レゴ マリオも見慣れたゲームの外観を模してはいるが、レゴらしく遊ぶ人、ひとりひとりによって遊び方が異なってくるだろう“幅”を感じさせられた。
今後もレゴ マリオのようなコラボや「スマートトイ」のような取り組みを続けていくのかも気になるが、レゴジャパンからは回答は得られなかった。
今回のレゴ マリオについて、レゴ スーパーマリオ デジタルデザインリードを務めるジョナサン・ベニンク氏は「開発期間は4年以上」「レゴ マリオは長い間楽しめるものにしたい」と開発の経緯を語っている。
同社としても非常に開発コストをかけた製品であることは、使ってみればすぐわかる。すぐに同様の体験が出来る製品が別の企業とのコラボで出てくるとは思わないが、レゴが今後提案していく新しい製品にも期待していきたい。
(文、撮影・小林優多郎)
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