A型は重症化のリスク大…最新の研究が示す、血液型とウイルス感染症の関係

血液を使用したコロナウイルスの抗体検査。

血液を使用したコロナウイルスの抗体検査の結果。

Robin Utretcht/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

  • 最新の研究では、患者の血液型とコロナウイルス感染症の重症化リスクとの間に関連性があることが示唆されている。
  • スペインとイタリアの数千人のコロナウイルス患者の分析では、血液型がA型の人は、重症になって人工呼吸器が必要になる可能性が他の型よりも50%高かった。
  • 研究者らはまた、血液型がO型の人は重度の感染症にかかる可能性が低いと指摘した。

患者の血液型は、コロナウイルスに感染したときの症状の重さに影響を与える可能性がある。

最新の研究では、血液型がA型の人は、人工呼吸器などを必要とする重度のCOVID-19になる可能性が他の型よりも50%高いことが示唆されている。

その研究は、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌に先週発表された。血液型O型の患者は他の血液型の患者と比べて重症化のリスクが50%少ないことも明らかにしている。

「遺伝子検査と血液型は、重篤な病気のリスクが高い人を識別するための有用なツールになる」と、本研究には参加していない、アメリカ国立衛生研究所(NIH)のディレクターのフランシス ・ コリンズ(Francis Collins)は、6月18日のブログ記事に書いた

血液型がA型の人々はより高いリスクに直面している

患者を搬送する救急隊員。2020年4月20日、フロリダ州フォートローダーデールにあるホリークロス病院で。

患者を搬送する救急隊員。2020年4月20日、フロリダ州フォートローダーデールにあるホリークロス病院で。

Marco Bello/Reuters

研究では、イタリアとスペインの7つの医療センターで重症コロナウイルスの治療を受けている1600人以上の患者の遺伝子情報を調べた。その結果、参加者のゲノムのうち、血液型を決定する領域が、患者の重篤な症状を発症する可能性と関連していることが分かった。

一般的に、あなたの血液型(A、B、AB、Oのどれか)は、赤血球の表面のタンパク質、A抗原とB抗原の有無によって決まります。O型の人はどちらの抗原も持っていない。血液中のA抗原とB抗原の存在は、両親から受け継いだ遺伝的形質だ。

また、Rh因子と呼ばれるタンパク質を持っているかどうかによって、血液型がRhプラスかマイナスかのどちらかになる。例えば、あなたの血液型がA型で、Rhタンパク質を持っている場合、「A型のRhプラス」になる。

患者に処置を行う看護師。2020年5月7日、ワシントン州シアトルにあるハーバービュー・メディカル・センターのCOVID救急治療室で。

患者に処置を行う看護師。2020年5月7日、ワシントン州シアトルにあるハーバービュー・メディカル・センターのCOVID救急治療室で。

Karen Ducey/Getty Images

研究者たちは、血液型がA型になる遺伝子を有するコロナウイルス患者が、他の型の患者よりも呼吸不全を発症する確率が50%高いことを発見した。そして「他の血液型と比較してO型に保護効果がある」ことも発見した。

アメリカでは、O型は一番多い血液型でその次がA型だ。オクラホマ血液研究所によると、アメリカ人の約48%がO型で、37%がA型だ。

血液型とCOVID-19の関係のさらなる研究が必要

すべての専門家が、血液型とコロナウイルス感染症に関連性があると確信しているわけではない。

スクリプス・リサーチ・トランスレーショナル研究所のエリック・トポル(Eric Topol)博士は、AP通信に対し、これらの証拠は「暫定的なものであり、十分なシグナルとは言えない」と語った。

ほとんどの遺伝学的研究は、今回の研究よりも大規模なグループを対象にしているので、患者数に注意して他の科学者は、同じ関連性を探すべきだとトポル博士は付け加えた。

コリンズによると、いくつかのNIHの研究グループは最近、アメリカとカナダの5000人のコロナウイルス患者について、遺伝的な類似性を探す研究を開始した。

血液バッグ

Reuters/Chor Sokunthea

しかし、今回の新しい研究は、まだ査読されていない2つの先行研究の結果と一致している。

3月に行われた、中国の武漢と深圳にある3つの病院の2173人以上のコロナウイルス患者を対象とした研究では、血液型Aの患者は他の血液型の患者に比べて感染リスクが高いことが明らかになった。また、血液型がO型の人は感染リスクが低かった。

ニューヨークで4月に1559人の患者を調査したところ、同様の傾向が認められた。血液型がA型の患者の割合が高く、O型の患者の割合が低かった。

下痢を引き起こすロタウイルスやノロウイルス、胃潰瘍や胃がんの原因となるヘリコバクター・ピロリ、2002年と2003年に世界的に流行したSARSを引き起こす別のコロナウイルスなど、他の病原体による重度の感染症にも血液型が関連している可能性がある。

血液型がO型の人はSARSに抵抗力があることを示唆する調査もある。2005年に香港で行われた調査では、SARSに感染した人のほとんどがO型以外の血液型だったという。


[原文:Your blood type may impact how hard you get hit by the coronavirus, new research shows

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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