【慶應大医学部教授・宮田裕章4】データは共有財だから情報の搾取はしない。多元的な価値で駆動する社会へ

mirai

撮影: 竹井俊晴


慶應大学医学部教授の宮田裕章は、データを扱う「料理人」だと前回書いたが、素材の吟味だけでなく、届ける相手の笑顔をつくるための想像力も必要だという。いつも念頭に置いているのは、データを提供してくれる相手に対して、「価値を返していくこと」。

まず調査を構想する時、まず最初に、「今」必要な切り口は何なのかを考え抜いて、どんな項目のデータを取得するかをデザインする。さらに、そこから得たデータを相手にどんな形で届けていくかは、必ずセットで考えるという。

社会に価値を提供し情報の搾取はしない

宮田はこう話す。

「データ社会に移行する上で大事になってくるのは、データを共有した瞬間から返せる価値っていうのがあるということ。私は20代の頃から、データに関する基本コンセプトは、『Give and Share』だと考えています。

まずは貢献して、その結果、成果を社会やみんなと共有するという考え方。構想段階から、きちんと価値をユーザーに返す設計にするっていうことが、私たちが常に大切にしているところです」

痛みを抱えた人たちに寄り添う視点を持たないと、こうしたゼロベースのデザインはできないという。

「調査をお願いする彼らは今、どんなことに悩んでいるのか。モチベーションはどうか。幸せはどうしたら生まれるのか。いいデータをもらって分析して終わりではなく、継続的なフィードバックを通じて生まれる関係やコミュニティを想定して、デザインを行います」

新型コロナウイルスイメージカット、安倍晋三新宿にて

緊急事態宣言では営業や外出の自粛が求められ、多くの人が経済的にも苦境に陥った(2020年4月新宿で)。

撮影:竹井俊晴

この記事はBI PRIMEメンバー限定の有料記事です。
BI PRIMEメンバーになると続きをお読みいただけます。

メンバー登録

メンバーの方はこちら

ログイン
  • Twitter
  • Facebook
  • LINE
  • LinkedIn
  • クリップボードにコピー
  • ×
  • …

あわせて読みたい

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み