株価、業績とも絶好調。テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)。
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- 米金融大手モルガン・スタンレーは、テスラが5年間で大きく業績を伸ばし、EBITDAで1兆円を超える成長を遂げるとみている。
- ウーバーも黒字転換を果たすものの、テスラの業績には遠く及ばない。
モルガン・スタンレーはクライアント向けのレポート(6月22日付)で、電気自動車大手テスラの利益が、2025年には配車サービス大手ウーバーの2倍近くなるとの予測を明らかにした。
同予測によれば、テスラのEBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)は2019年に30億ドル(約3300億円)だったが、2025年には125億ドル(約1兆3750億円)に跳ね上がる。
一方、ウーバーは2019年に27億ドル(約2970億円)の赤字で、2025年には黒字転換するものの、規模は64億ドル(約7040億円)でテスラの半分程度にとどまるという。
なお、モルガン・スタンレーは、両社のEBITDAマージン(=売上高に占めるEBITDAの割合)については予測を発表していない。
両社の株価を比較すると、投資家たちはウーバーよりテスラの未来のほうが明るいとみている模様だ(6月23日時点のテスラ株価は1000ドル、ウーバー株価は33ドル)。
ただし、モルガン・スタンレーはテスラの目標株価を650ドルに設定しており、投資家のテスラへの期待は過剰だとして、以下のように警鐘を鳴らす。
「1000ドルという株価は、一見もっともらしい感じもするが、事業遂行や市場におけるさまざまのリスクが見逃されており、実際の業績を踏まえれば割り引いて評価すべきと当社は考えている」
モルガン・スタンレーは、テスラの投資判断を「アンダーウエート(弱気)」(=銘柄の保有比率を引き下げたほうがいいとの評価)としており、同社の今後12〜18カ月におけるリターンは同業他社のそれを下回るとみている。
[原文:Tesla will make almost twice as much money as Uber in 5 years, Morgan Stanley predicts]
(翻訳・編集:川村力)