コストコが試食コーナーを再開した。
AP Photo/Elaine Thompson
- アメリカのコストコでは、無料の試食品提供が3月以降中止されていたが、16州の少なくとも30の店舗で再開された。
- 同社幹部は、今後、より多くの店舗で試食を再開する計画だと述べた。
- 試食品はアクリル板の奥に収められ、マスクと手袋を身につけたスタッフから手渡される。
コストコの象徴でもある無料試食コーナーは3月から衛生上の理由で中止されていたが、このほど、アメリカで16州の30以上の店舗で再開された。
ブルームバーグによると、試食品はあらかじめ包装され、アクリル板の奥に収められる。客はこれらのおいしそうな試食品を自由に手に取ることはできず、マスクと手袋を身につけたスタッフから手渡されることになる。
「うまくいくと思う」とコストコの最高財務責任者(CFO)のリチャード・ガランティ(Richard Galanti)はブルームバーグに語った。
「今後、試食の再開を拡大していく予定だ」
ガランティCFOは、5月下旬の決算報告会で、試食品提供を6月に再開するが「拡大のペースはゆっくりとしたものになる」とし、「これ以上は言えないが、当然ながら空気にさらされた試食品を指でつまむということにはならない」と述べていた。
コストコの無料試食は、コストコにおけるショッピング体験の重要な要素であり、熱狂的なファンを惹きつける理由ともなっている。だが、3月には新型コロナウイルスの拡大が深刻な状況となり、このサービスは中止されていた。
試食品を提供するスタッフの多くは、コストコが業務を委託するクラブ・デモンストレーション・サービス(CDS)社の従業員で、同社が世界各地のコストコで試食サービスを行っている。コストコ担当者は以前、およそ3万人のCDS従業員の大部分はアメリカで勤務しているとBusiness Insiderに語っている。
試食品の提供を中断した当初は、CDS従業員が店舗で別の仕事をできるようコストコが費用を負担していた。だが4月になるとCDSは業務を「一時的に中止する」と述べ、多くの従業員が解雇された。
コストコとCDSの広報担当は、Business Insiderのコメントの要請に答えていない。
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)