アディダスの人事担当役員が辞任…従業員から「組織的人種差別」等への対応を批判され

アディダス

Samantha Lee/Business Insider

  • アディダスのグローバル人事担当役員のカレン・パーキンが辞職する。
  • ウォール・ストリート・ジャーナルによると、パーキンは6月30日、一部の従業員がパーキンの職務能力の調査を求める動きがあったことを受け、辞意を表明した。
  • 彼女は「変革のための重要な取り組みを率いたいと考えていたが、多くの非難や意見を受け、自分がそのリーダーとしてふさわしくないということを受け入れるに至った」と、Business Insiderが入手した従業員宛のメールに記している。
  • ウェブサイト上の公式発表でアディダスは、CEOのカスパー・ローステッドがパーキンの後継者が決まるまでは「暫定的に」その役割を担う、と述べた。

アディダス(Adidas)の取締役、カレン・パーキン(Karen Parkin)が6月30日付けで辞任すると発表した。同社を取り巻く、多様性と人種差別の問題の中心人物だ。

パーキンは、アディダス・ドイツ本社の取締役であり、グローバル人事の責任者で、勤続23年。1997年、イギリスのセールス・ディレクターとして入社した。最近では同社の「組織的人種差別」問題への対処で、非難の矢面に立っていた。

アディダスは公式発表で、彼女の後任が決まるまでは、CEOのカスパー・ローステッド(Kasper Rorsted)が暫定的にその役割を担うと述べている。

パーキンが6月30日付で辞任することは、全従業員宛のメールとアディダスのウェブサイト上で発表された。

ジョージ・フロイド(George Floyd)氏殺害の余波を受けて抗議活動が活発化する中、アディダスの従業員も6月5日以降、主張や抗議を続けている。従業員はアディダスについて、有色人種にとって居心地が悪く、問題ある環境であり、アメリカの現状への対応ができていない、と非難している。

アディダスの2人の従業員は、パーキンが2019年8月19日に行われた全社会議で、アメリカにおける人種差別に関する問題提起を「雑音(noise)」という表現で退けたと指摘した。アディダスはパーキンが実際に何と言ったのか、確認していない。ウォール・ストリート・ジャーナルは、一部の従業員が会社に対し、パーキンの職務遂行能力の調査を求めたと報じている

6月初め、パーキンはアディダスの社内SNSでこの会議での出来事を説明した。

「人事担当の取締役として、差別に対する当社のスタンスを明らかにすることが私の役割だったが、できなかった。」とパーキンは投稿した。

パーキンは、従業員宛のメールとアディダスによる公式発表の中で、退社という自身の決断が、新たなリーダーが「多様性に富み、包括的で、我々全員が誇れるアディダス」を生み出すのに役立つことを期待していると述べた。

「変革のためのこの重要な取り組みを率いていきたいと考えていたが、多くの非難や意見を受け、自身がそのリーダーとしてふさわしくないということを受け入れるに至った」とパーキンはメールに記した。

「私は常に人種差別に100%反対の立場であり、公平な環境作りに努めてきたが、私への注目が会社の前進の障害になってしまっていると認識している」


[原文:Adidas HR chief and board member announces resignation after employees called for an investigation

(翻訳:Ito Yasuko、編集:Toshihiko Inoue)

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