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「美白」を次々と削除…ロレアル、ユニリーバなどの大手企業が製品ラインから

whitening

REUTERS/Amit Dave

  • ユニリーバ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ロレアルなどの大手化粧品会社が、既存の製品から「美白」などの言葉を削除すると発表した。
  • マーケティング会社オクタンAIの共同創設者であるベン・パー(Ben Parr)は、これらの企業のグローバルな活動を考えると、このような取り組みは、業界全体で人種差別や差別と戦うための重要な前例を作ることになるだろうと述べている。
  • 「これらのグローバル企業の動きは、Black Lives Matter運動が始めたグローバルなインパクトを牽引し続けるだろう」とパーはBusiness Insiderに語った。「世界の人々が美容に人種差別が存在することを再認識する中で、おそらく世界的に美白製品への関心が永久的に低下していくと思われる」
  • これらの企業で起きている美白化粧品の再評価は何を意味するのだろうか。

「ジェミマおばさん(Aunt Jemima)」から「ランド・オ・レイク(Land O' Lakes)」まで、さまざまなブランドが人種差別的な由来を認め、製品マーケティングを大幅に変更する中で、その動きはついに美容とパーソナルケアを直撃した。

6月中だけでも、いくつかの化粧品会社が、美白クリームを店頭から撤去し、美白効果を謳う製品から「美白(whitening)」「明るくする(lightening)」「色が白い(fair)」などの文字を削除する計画を発表した。彼らの取り組みは、ジョージ・フロイド(George Floyd)とブリオナ・テイラー(Breonna Taylor)が警官に殺害されたことに対する世界的な抗議とBlack Lives Matter運動に対する国際的な支持の高まりを受けて行われたもので、それらの活動はほぼすべての業界に変化をもたらしている。

美容業界にとって、この圧力は長い間経験してきたものだ。2019年11月、アマゾン(Amazon)は、スキンライトニング製品に含まれる有毒な化学物質と、本質的に人種差別的な内容をめぐる批判を受けて、それらの製品をサイトから削除した

一方、化粧品業界は、幅広い肌のトーンやタイプを表現することができず、長い間、批判の対象となってきた

マーケティング企業Octane AIの共同創設者であるベン・パー(Ben Parr)は、これらの企業が美白化粧品のような問題のある製品を再検討していることは驚くべきことではないが、その世界的な影響を考慮すると、幅広い業界で変化を促す重要な先例になるかもしれないと述べた。

パーは、「これらのグローバル企業の動きは、Black Lives Matter運動が開始した世界的な影響力を推進し続けるだろう」とBusiness Insiderに語った。「世界が美容における人種差別と向き合う中で、美白製品への関心は恒久的に低下すると思われる」

以下では、これらの企業がどのように変化しているかを詳しく見てみよう。


ユニリーバ(Unilever)

ユニリーバ

Nasir Kachroo/NurPhoto via Getty Images

ユニリーバ(Unilever)は6月25日、美容クリーム「フェア&ラブリー(Fair & Lovely)」の名称を変更するとともに、ブランド全体から「fair/fairness」「white/whitening」「light/lightening」の用語を削除すると発表した

同社は2019年にパッケージからビフォーアフターのイメージを削除した。その時点のプレスリリースでは「製品の利点の説明を、輝き、均一なトーン、肌の透明感といった用語にシフトする」と述べている。

ユニリーバのビューティー&パーソナルケア部門を率いるサニー・ジェイン(Sunny Jain)はプレスリリースの中で、「我々が取り組んできたブランド名の変更の次のステップを共有することが重要だと考えている」と述べている。

「我々は、フェア&ラブリーが、肌の色に関係なく、輝くような肌を讃えるブランドになることを望んでいる」


ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)

ジョンソン・エンド・ジョンソン

Clean & Clear, Neutrogena/Amazon

ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson) はさらに一歩進めて、自社のラインナップからスキンライトニング製品を除外することにした。これにはアジアと中東で販売されている「ニュートロジーナ(Neutrogena)」の「ファイン フェアネス(Fine Fairness)」や、インドで販売されている「クリーン&クリア(Clean&Clear)」の「クリア フェアネス(Clear Fairness)」が含まれる。

同社はロイター通信に対し、「ここ数週間の対話の中でわかったのは、いくつかの製品名や効果の説明で、その人の元々の肌の色調よりも、より白いほうがよいと表現されていたことだ」と述べた。

「これは我々が意図するところではない。健康な肌が美しい肌だ」


アマゾン(Amazon)

アマゾン

Amazon

アマゾンは2019年、2万3000人以上の署名を集めたスキンライトニング製品削除の嘆願書を受け取り、サイトからそれらを削除した。BeautyWell Projectのミネソタ支部と自然保護団体のシエラクラブ(Sierra Club)が主導したこの取り組みは、有毒性があるとわかった水銀濃度の高い製品を削除するようアマゾンに求めていた。

AP通信によると、BeautyWell Projectとシエラクラブは、こうした製品の販売を「危険で人種差別的で違法(dangerous, racist, and illegal)」とする全面広告を地元紙に掲載したという。


ロレアル(L'Oreal)

ロレアル

L'Oreal

ロレアルは、6月27日のリリースで、製品ラインナップの見直しを行い、「fair/fairness」「white/whitening」「light/lightening」を排除することを発表した。

同社は、黒人トランスジェンダーモデルであり、2017年に人種差別に反対する発言をしたとして契約を解除されたマンロー・バーグドルフ(Munroe Bergdorf)への差別ですでに批判を受けていた。バーグドルフはその後、この件についてロレアルと何度も話し合いを行い、同社と新たな契約を結んだ。

「この3年間のみなさんのサポートに感謝する。新たな出発とロレアルチームとの新たなポジティブな関係に期待している」と彼女はインスタグラム(Instagram)に書いた

オクタンAIのパーは、世界最大の美容企業の変化は製品開発において長い間差別的だと批判されてきた競合他社には先例として役立つかもしれないと述べた。

「人々が1カ月前に容認していたことが、もはや容認されなくなるだろう」と、彼は言った。

「100年ぶりに(南軍の旗を組み込んでいた)ミシシッピ州の旗が廃止されたり、我々はすでに、いろいろなことが起きているのを見てきている。(ロレアルのようなブランドが)決断を下し、ライトニング関連の製品を廃止するなど先導的な動きをした。そして今後、他の美容関連企業でも同様の動きが見られるだろう」


[原文:Unilever, Johnson & Johnson, and L'Oreal are pulling skin-lightening products from shelves and removing terms like 'whitening' — and it could signal the start of a massive movement across the beauty industry

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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