【佐藤優】「人は本来平等」という“勘違い”。差別をなくすには自分の中の「偏見」に目を向けよ

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アメリカでの黒人差別、その暴力性に憤慨するシマオであったが、人種差別を身近に経験したことがないため、その心理が理解できない。 人はなぜ差別をしてしまうのか。本能なのか理性なのか。 佐藤優さんは、差別、平等に関しての概念をシマオに話し始めた。

「平等」は特殊な考えだった

シマオ:BLM(Black Lives Matter)の持つ二つの側面というお話は、よく分かりました。でも、やっぱり分からないのが、なんで肌の色が違うってだけで、人は人を差別してしまうのでしょう?

佐藤さん:シマオ君には、差別心はまったくないですか?

シマオ:もちろん僕にも差別する心がまったくないとは思いません。でも、奴隷として使ったり、殺したり……それも国家ぐるみで、というのが理解できないんです。

佐藤さん:まず、多くの人が勘違いをしているのは「人は本来、平等である」と考えているところです。

シマオ:えっ、違うんですか?

佐藤さん人は「平等であるべき」というのは普遍的な人権概念ですが、これは最初からあったものではない、ということです。平等というのは、本来は特殊な考え方であり脆いもの。だからこそ絶対的に守らなければいけないものなんです。

シマオ:詳しく教えてください。

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