新入社員、理想の職場は「アットホーム」。上司の「厳しい指導」は嫌われる?2020年意識調査

_IMA8541

新入社員、理想の職場は「アットホーム」。上司の「厳しい指導」は嫌われる?2020年意識調査

撮影:今村拓馬

先輩・同僚とうまくやっていけるか不安……。

コロナショックが直撃した2020年4月の新入社員は、例年以上に人間関係などに不安を抱えていることが、リクルートマネジメントソリューションズが行ったアンケート調査で明らかになった。

アンケートは2010年から、新入社員の意識を調べるために毎年実施。近年は「アットホーム」な職場を好み、上司の厳しい指導を嫌う傾向が強まっている。

コロナショックという前例のない状況で入社した新入社員。彼らの不安を和らげるため、どのように接するべきなのか?

人間関係の不安、過去最高に

huan

人間関係の構築に不安を抱えている新入社員も多い。

提供:リクルートマネジメントソリューションズ

アンケートは2020年3月~4月、新入社員を対象にして行い、350人が回答した。

「あなたが仕事・職場生活をする上で不安に思っていることはなんですか?」という質問に対し、複数回答を求めたところ、最も多かったのは「仕事についていけるか」で62%だった。

2位は「先輩・同僚とうまくやっていけるか」の45%で、前年の38%から7ポイント増加した。2010年の調査開始以降で、最もパーセンテージが多くなった。

また4位の「生活環境や慣習の変化に対応できるか」は31%となり、この数値も過去最高だった。

リクルートマネジメントソリューションズの小松苑子研究員は、

「入社式が行われるのか、出社できるのか、研修はどうなるのかなど、不安を抱えていた新入社員が多かったことが背景にあると推定される」

と話す。

働きたいのは「温かい」職場

syokuba

職場に「温かさ」を求める傾向が強まっている。

提供:リクルートマネジメントソリューションズ

不安を抱える新入社員だが、職場に求めるのは、「温かさ」だ。

アンケートでは「どのような特徴を持つ職場で働きたいですか?」(複数回答)と質問。

1位は「お互いに助け合う」で68%。10年前(2011年)に比べると、20ポイントも増加しており、過去最高になった。

2位は「アットホーム」で50%。3位は「お互いに個性を尊重する」41%。いずれの項目も10年前に比べ大きくポイントが伸びている。

_IMA5877

撮影:今村拓馬

一方で人気が落ちているのが、「厳しい」職場の雰囲気だ。

4位の「遠慮をせずに意見を言い合える」は36%で、10年前から比べ3ポイントダウン。

5位の「活気がある」(27%)は10年前から16ポイント、7位の「お互いに鍛え合う」(14%)も10ポイントダウンしている。

上司に期待するのは「耳を傾ける」こと

jousi

10年前と比較し、「厳しく指導すること」「リーダーシップ」は大きく低下している。

提供:リクルートマネジメントソリューションズ

新入社員が上司に求めているのは、厳しさではない。

「あなたが上司に期待することは何ですか」(複数回答)という質問では、1位が「相手の意見や考え方に耳を傾けること」で53%だった。

2位は「一人ひとりに対して丁寧に指導すること」で46%。これらの項目は近年人気が高まっており、10年前に比べて、「耳を傾ける」は9ポイント、「丁寧な指導」は14ポイント伸びている。

また4位の「よいこと・よい仕事を褒めること」(34%)で、前回の2019年調査から7ポイントも急増。「新入社員の承認欲求が高まっている」(小松氏)という。

一方、10年前から18ポイント低下しているのは、7位の「言うべきことは言い、厳しく指導すること」(18%)。

8位の「周囲を引っ張るリーダーシップ」も、10年前から16ポイント下がって13%だった。

上司に対しては、丁寧に話を聞いてほしいと思いつつも、厳しいことは言われたくないという新入社員像が浮かんでくる。

オンラインでも信頼構築の工夫を

komatusan

小松氏は「新入社員の特徴を踏まえて接することでメッセージが伝わりやすくなる」と話す。

撮影:横山耕太郎

不安を抱える新入社員に対し、どう接するのがいいのか?

在宅勤務の推奨などで、職場で顔を合わせる機会が減っているからこそ、信頼関係を意識的に構築する必要性があるという。

「例えば、オンラインでも雑談する時間を設けたり、チャットでの本音を聞いてみたり。若い世代が得意としている、オンラインでのコミュニケーションを通じて信頼関係を作ること有効だと思います」(小松氏)

また、新入社員を指導する際には、丁寧な説明が求められているという。

別のアンケートでは、9割以上の新入社員が『言うべきことは言い、厳しいフィードバックも行う』を前向きに捉えています。

フィードバックを否定しない一方で、『厳しい指導』を避け、上司から認められたいと考える傾向があります。

新入社員に耳が痛い指摘をする際には、『なぜそれが重要なのか』を丁寧に説明すること。そして当たり前のことではありますが、日頃から信頼関係を構築するように意識することが重要です」(小松氏)

(文・横山耕太郎)

  • Twitter
  • Facebook
  • LINE
  • LinkedIn
  • クリップボードにコピー
  • ×
  • …

あわせて読みたい

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み