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最大のリスクは喫煙! 18~25歳の若者の3人に1人は新型コロナウイルスで重症化する可能性あり


タバコを吸う人

2020年6月6日、スペインのマドリード。

Pablo Cuadra/Getty Images

  • 18~25歳の若者の3人に1人は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染、重症化するリスク因子を少なくとも1つ持っていることが最新の研究で分かった。
  • 研究者たちは、18~25歳の若者にとっては喫煙が最も一般的なリスク因子だと考えている。
  • 基礎疾患や遺伝的差異といった別の因子も若者を重症化させる可能性があるという。

"若者は新型コロナウイルスで重症化しにくい"ということは、誰もが知る事実となりつつある。

米疾病予防管理センター(CDC)によると、アメリカでは3月、新型コロナウイルスで入院した患者の約25%を18~49歳が、約43%を65歳以上が占めていた。また、2月から5月にかけて新型コロナウイルスで死亡した人のうち、18~44歳は約3%で、65歳以上が約80%だった。

だが、ある因子が年齢に関係なく、重症化を招きかねないことが分かった。カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究者たちによる最新研究は、18~25歳の若者の3人に1人はCOVID-19で重症化する可能性があると考えている。

喫煙習慣や、心臓病、糖尿病、喘息、肥満、自己免疫疾患、肝機能障害といった持病などのリスク因子が少なくとも1つあれば、患者は重症化しやすいという。

そして、研究者たちは喫煙が18~25歳の若者にとっては圧倒的に最も一般的なリスク因子だと見ている。研究では、約8400人の若者のうち約25%が過去30日以内にタバコ、電子タバコ、葉巻を吸っていた。

一方、持病があったのは約16%だった。中でも喘息が最も多く、18~25歳の若者のうち9%が喘息持ちだと報告されている。過去30日以内にタバコを吸っていたのは約12%、電子タバコを使っていたのは約7%だった。

「電子タバコの利用者を含め喫煙者をサンプルから除外すれば、医学上脆弱となるリスクは半減する」と研究者らは指摘する。喫煙しない若者の場合、新型コロナウイルスが重症化しやすいのは6人に1人になるという。

この調査結果が出る数日前には、世界保健機関(WHO)も喫煙と新型コロナウイルスの重症化例のつながりに警鐘を鳴らしていた。

「喫煙によって年間800万人が死亡している。だが、その習慣を捨てるのにさらなる動機付けが必要だというなら、パンデミックがそのインセンティブを与えている」とWHOのテドロス事務局長は7月10日の記者会見で述べた。

「非喫煙者よりも喫煙者の方が、新型コロナウイルスが重症化しやすいことを研究結果が示している」という。

男女で異なる喫煙習慣

看板

2020年5月27日、ニューヨーク州ニューヨーク。

Cindy Ord/Getty Images

カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究で、喫煙による新型コロナウイルスの重症化リスクが最も高かったのは、若くて比較的低所得の、少なくとも1年のうち一時期は保険に未加入だった白人男性だ。

研究は、白人は他の人種グループに比べて毎日喫煙をしている確率が高いことを示している。ただ、有色人種が直面する新型コロナウイルスの他のリスク因子は、この研究には含まれていない。例えば、黒人やヒスパニック系の人々は新型コロナウイルスにさらされるリスクの高いサービス業に従事している確率が高い。また、この研究では調査対象の多くをヒスパニック系(22%)や黒人(13%)でなく白人(55%)が占めていることから、結果に偏りが生じた可能性もある。

この研究で、喫煙をしていると回答した若者の約16%は男性で、女性は9%だった。

ただ、同研究では喘息や、ループスまたは関節リウマチといった自己免疫疾患がある割合は女性の方が高かった。その結果、全体としては、若い女性の30%、若い男性の33%が新型コロナウイルスで重症化しやすいという。

遺伝的要因も重症化リスクを高める可能性

検査

2020年4月29日、ワシントン州シアトル。

David Ryder/Reuters

新型コロナウイルスはまず呼吸器系を攻撃することから、すでに喫煙に関連した肺障害または肺炎を患っている人は新型コロナウイルスに感染することでより深刻な呼吸障害に陥る可能性がある。

また、喫煙者の気道にはより多くのACE2受容体 —— 新型コロナウイルスが身体に侵入するために使う —— が発現しているといい、ACE2受容体の多い人はCOVID-19が重症化するリスクも高いようだ。

だが、喫煙習慣も基礎疾患もない若い患者にも重症化リスクはある。アメリカでは、18~29歳で新型コロナウイルスに感染し入院した人の数は数カ月前に比べて4倍以上に増えている。4月18日の時点で10万人あたりの入院患者数は9人だったが、7月4日時点で約38人となっている。

また、若くて健康な患者の中には、胸痛や息切れといった症状が何カ月も続いているという人もいる。これはACE2受容体の多さや免疫反応の強さなど、遺伝的差異の結果である可能性がある。

しかし、多くのリスク因子と異なり、喫煙は止めることができる。

「若者の間の喫煙や電子タバコの使用を減らすための取り組みは、病気が重症化する医学上の脆弱性を低下させるだろう」とカリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究者らは書いている。その上で、今回の研究結果は「喫煙の防止及び軽減の重要性」を浮き彫りにしているという。

[原文:1 in 3 young adults are vulnerable to severe coronavirus infections, a new study suggests. Smoking could be to blame.

(翻訳、編集:山口佳美)

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