【ユースタイルラボラトリー・大畑健4】脱FAX、脱手作業。介護業界はデジタル化でもっと省人化できる

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深夜0時ごろ、日付が変わったか変わらないかの時間に、携帯電話が鳴る。

利用者の家族からの電話だ。「時間になっても、スタッフの方が来ていません」

タクシーに飛び乗り、利用者宅に向かう車中でスタッフに電話をかけても応答はない。

神奈川県全域を統括するエリアマネージャーを務める綾部清香(38)は5年前、ユースタイルラボラトリーの社員になった。

綾部清香さん

神奈川県のエリアマネージャーを務める綾部清香。以前はアパレル業界で働いていた。

撮影:小島寛明

重い障がいのある人たちに介護サービスを提供する仕事をしていると、担当のヘルパーが仕事に現れないことがある。夜遅くに利用者宅に入る仕事の前に、眠り込んでしまったり、シフトを忘れてしまったりといった理由からだ。

入社してからしばらくは、綾部の元には何度もこうした緊急の電話がかかってきた。綾部は、当時をこう振り返る。

「当時は、出勤を事前に確認するシステムもなかったから、通常の勤務に加えて1週間に2回、朝までヘルパーに代わって夜勤をしたこともありました」

事業者にとっては、利用者や家族に謝罪すれば解決する問題ではない。

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