ニュージーランド、タウポにあるマクドナルド。
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- マクドナルドは世界118カ国で3万4000店舗以上を展開している。中にはユニークなデザインの店舗もある。
- 歴史的な鉄道の駅や現役を引退した飛行機、何世紀も前に建てられた植民地時代の豪邸の中で営業しているマクドナルドもある。
マクドナルドは、世界で最も認識しやすいチェーン店の1つだ。
ゴールデンアーチから特徴的な赤と黄色の建物まで、マクドナルドの店舗はデザインという意味では一定のスタイルに落ち着きがちだ。
ところが、中にはユニークなデザインの店舗、明らかにおかしな店舗もある。
世界各地の最も風変りでユニークな22のマクドナルドを見ていこう。
アメリカ、カリフォルニア州ダウニーにあるマクドナルドは、オープン当初の姿そのままの最古のマクドナルドだ。
カリフォルニア州ダウニー。
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この店舗は、今も営業を続けている世界で最も古いマクドナルドだ。ドライブスルーもない。代わりに客は店の窓口に歩いて行って注文することができる。
オープン当時の看板、マスコットもそのまま使われている。
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看板は、頭がハンバーガーのシェフ「スピーディー(Speedee)」とマクドナルドのサイン、2本のゴールデンアーチでできている。
一部のメニュー表には、当時15セントだったハンバーガーの値段がそのまま書かれている。
中国の杭州にあるこのマクドナルドは、築90年の一戸建てに入っている。かつて台湾の元指導者が住んでいたという。
中国、杭州。
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マクドナルドとマックカフェの店舗に生まれ変わる前、この建物は1940年代に蔣経国が1カ月住んでいた、文化財として知られていた。
歴史的な建物の中にマクドナルドの店ができることに、多くの地元住民は中国文化を脅かす西側諸国の商業主義の最たる例だと反対した。
ただ、2015年のオープン以来、この店はある種の観光スポットのようになっていて、世界中の人々が訪れている。
ニュージーランドのタウポにあるこのマクドナルドは、現役を引退した飛行機の中にある。
ニュージーランド、タウポ。
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こちらの自称「世界で一番クールなマクドナルド」では、客は定番のビッグマックからチキンマックナゲット、マックカフェのドリンクまで、全てを飛行機の中で楽しむことができる。
機内スタイルの座席まであって、客は実際に座って食事をすることも可能だ。
ニュージーランド、タウポ。
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飛行機のコックピットをのぞくこともできる。
オーストラリアのメルボルン、クリフトン・ヒルにあるこのマクドナルドは、アール・デコ様式だ。
オーストラリア、メルボルン。
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建物はもともと、建築家ジェームス・ヘイスティ・ウォードロップ(James Hastie Wardrop)氏がデザインした、ユナイテッド・キングダム・ホテルだった。
1937年から1938年にかけて建てられたこの建物は、世界で最も美しいマクドナルドの1つと呼ばれている。
1983年、アメリカのイリノイ州シカゴに建てられたロックンロール・マクドナルドは、そのユニークな内装で知られていた。
シカゴのロックンロール・マクドナルド。
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音楽とポップカルチャーの記念品でいっぱいのこの店は2階建てで、レイ・クロックの最初のマクドナルドのレプリカだった。
内装は典型的な1980年代テイストだった。しかし、マクドナルドは2017年、この店を完全にリノベーションし、現代的な店舗にすると決めた。
古いジュークボックスが置かれていた(2004年)。
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シカゴ・トリビューンによると、店舗の一部を解体、現代的なものにしたあと、店内に飾られていた記念品はフランチャイズオーナーの個人コレクションになったという。
閉店したもう1つのマクドナルドの象徴的な店舗は、ニューヨークのタイムズ・スクエア店だ。
タイムズ・スクエアのマクドナルド。
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無数の電球がついたその巨大な看板で知られたこの店は、マクドナルドの広報担当者によると、新型コロナウイルスのパンデミックの影響…… ではなく、同社の通常の店舗ポートフォリオの見直しの一環として閉店した。
世界初の水上のマクドナルドは1980年、アメリカのミズーリ州セントルイスにオープンした。
ミズーリ州セントルイスの水上マクドナルド。
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セントルイスにある記念碑ゲートウェイ・アーチの南、ミシシッピ川に係留されたこの店舗は、川船の上にオープンしたマクドナルド初の店舗だった。
オープンから20年、2020年に閉店した。
メイン州フリーポートにあるマクドナルドは、ファストフード店というより普通の家のようだ。
メイン州フリーポート。
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マクドナルドの一部店舗は、デザイン面でも周辺地域に溶け込もうとしている。
ただ、この店舗の場合は150年前に建てられた一軒家の中に店を作った形だ。メイン州の小さな海沿いの町フリーポートにあるこの店舗は、町で唯一のマクドナルドとして1984年にオープンした。
フランスのパリにあるこのマクドナルドは、1892年に建てられた歴史的建造物の中にある。
フランス、パリ。
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この店舗はパリのサン=ラザール通りにある。建物は、今はマクドナルドだが、ユネスコの世界遺産でもある。
アメリカのテキサス州ダラスにあるこのマクドナルドは、ハッピーセットの箱の形をしている。
テキサス州ダラス。
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以前よりカラフルでなくなっているものの、今もその形は維持されていて、巨大なハンバーガー、フライドポテト、コカ・コーラのカップの像もそのままだ。
「空飛ぶ円盤マクドナルド」と言われるこの店舗は、アメリカのニューメキシコ州ロズウェルにある。
ニューメキシコ州ロズウェル。
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Atlas Obscuraによると、この店舗は世界で唯一宇宙とUFOをテーマにしたマクドナルドだ。
ノルウェーのクリスティアンサンにあるこのマクドナルドは、古い銀行の建物を利用。
ノルウェー、クリスティアンサン。
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ちなみに店に入る時は、正面ではなく通用口を利用する。
ブラジルのサンパウロにあるこのマクドナルドも壮大だ…… 正面のフライドポテトの像はマンガみたいだけど。
ブラジル、サンパウロ。
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建物はホワイトハウスのようだが、客はビッグマックといったマクドナルドの定番メニューや、クリスピー・ベーコンステーキ、ビッグ・テイスティ・ターボ・チーズバーガーといったブラジルならではのメニューを楽しむことができる。
ロシアのトヴェリにあるこのマクドナルドは、多くのアメリカの店舗よりもミッドセンチュリーモダンだ。
ロシア、トヴェリ。
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アメリカにあるマクドナルドの大半は赤や黄色を使っているものの、このロシアのマクドナルドはデザインに緑と黄色を使用している。
ポルトガルのポルトにあるこのマクドナルドの建物には、1930年代にこの街でオープンした有名コーヒーショップ「カフェ・インペリアル」が入っていた。
ポルトガル、ポルト。
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巨大なブロンズのワシは、ポルトガルの彫刻家エンリケ・モレイラがデザインしたものだ。
中に入ると、クリスタルのシャンデリアやカウンターの奥の巨大なステンドグラスなどが目に入ってくる。
ポルトガル、ポルト。
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Business Insiderが以前伝えたように、カラフルな窓はもともとコーヒーショップのものだった。
この店舗は世界で最も美しいマクドナルドと呼ばれている。
ハンガリーのデブレツェンにあるこのマクドナルドは、歴史的に重要な建物の中にある。
デブレツェン、デブレツェン。
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1つ確かなことは、このマクドナルドを「ハングリー」な状態で去ることはできないだろうということだ。
アメリカのオハイオ州インディペンデンスにあるこのマクドナルドは、アメリカ国内で最も豪華なファストフード店の1つとして知られている。
オハイオ州インディペンデンス。
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この店は市の建築基準に合わせてデザインされた。同市の2017年の4人世帯の平均収入は6万5059ドル(約680万円)だった。
中に入ると、ゴールドのシャンデリアや壮麗な手すりが客を迎えてくれる。
オハイオ州インディペンデンス。
Michael P./Yelp
「建物はこれまで見たものの中でもユニーク。2階に上がって景色を楽しみながら休憩したり、朝食や昼食を食べるのは最高」と、トリップアドバイザーのあるユーザーは書いている。
このマクドナルドは、「バーストー駅」というカリフォルニア州バーストーにある偽物の駅の中にある。
カリフォルニア州バーストー。
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この「駅」は1975年にオープンし、マクドナルドの他にもサブウェイ(Subwey)、ダンキン(Dunkin')、パンダエクスプレス(Panda Express)が入っている。
店は飲食スペースとして使われている車両に囲まれている。
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建物はユニークな作りだが、マクドナルドの定番メニューを提供している。
このマクドナルドは、ニューヨーク州ロングアイランドの歴史的な建物「デントンハウス」の中にある。
ニューヨーク州ロングアイランド。
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建物はもともと18世紀の農家で、1860年代にジョージアンスタイルの大邸宅に改装された。
1985年に購入した後、マクドナルドはもともとこの建物を取り壊すつもりだった。
ニューヨーク州ロングアイランド。
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ところが、Atlas Obscuraによると、マクドナルドには建物をそのままの姿で残してほしいとの強い要望が届けられた。
町はその後、ドライブスルーのスペースを作るために既存の建物を増築することを認めた。
ハンガリーのブダペスト西駅の中にもマクドナルドがある。
ハンガリー、ブダペスト。
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Micによると、ブダペスト西駅は1877年、エッフェル塔を建てたことで知られるエッフェル・カンパニーによって作られた。マクドナルドは入っているが、駅としてももちろん機能している。
中に入ると、美しい照明と床から天井まで大きな窓がある。
ハンガリー、ブダペスト。
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このマクドナルドは1988年、ハンガリー1号店としてオープンした。
このユニークな形のマクドナルドは、ジョージアのバトゥミにある。
ジョージア、バトゥミ。
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バトゥミのダウンタウンにあるこのマクドナルドは、外装に反射ガラスを使っている。中にいる客も外の景色を眺めながら、食事を楽しむことができる。
店内のデザインもモダン。
ジョージア、バトゥミ。
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2013年に建てられたこの店舗は、建築ウェブサイト『ArchDaily』の2014年のベスト・コマーシャル・ビルディングに選ばれた。
アメリカのノースカロライナ州アシュビルにあるこのマクドナルドは、近くに大邸宅「ビルトモア・エステート」があるため、現地のガイドラインに合うようリノベーションされた。
ノースカロライナ州アシュビル。
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スキーロッジのような店舗はこの町にぴったりだ。だが、店内の雰囲気は予想以上に華やかだ。
レッドオークのテーブルから自動演奏の小型グランドピアノ、ロートアイアンの手すり、暖炉まで、店内には全て揃っている。
ノースカロライナ州アシュビル。
Nelson M./Yelp
ホリデーシーズンが近づくと、この店舗では花飾りやリース、ツリーなどでクリスマスの飾りつけをする。
また、店の「上品な」雰囲気に合うよう、従業員には黒のベストと蝶ネクタイの着用が義務付けられているという。
[原文:22 of the weirdest and most unique McDonald's restaurants in the world]
(翻訳、編集:山口佳美)