アレクサ搭載の家庭用ロボット開発を進めるアマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)。
Osman Orsal/Getty Images
- アマゾンは「ベスタ(Vesta)」のコードネームで開発中の、アレクサ(Alexa)搭載ホームロボットについて、1000ドル以上の価格設定を検討している模様だ。
- 手頃な価格で広く使われるデバイスをリリースし続けてきたアマゾンにとって、高価格帯での製品リリースは、ハードウェア戦略の路線変更といえる。
- ベスタ開発チームはローンチ遅延のばん回に取り組んでおり、それが通常を上回るペースでの人員離脱につながっている。
- アマゾンの従業員のなかには、メインストリームとはほど遠いニッチなデバイスに投資を続ける論理的根拠に疑念を呈する者もいる。
アマゾンの次なる破壊的プロダクトには高い値札がつけられそうだ。
事情に詳しい関係者によると、アマゾンは開発中のアレクサ搭載ホームロボットの販売価格を1000ドル超とする方向で検討している模様だ。
コードネームを「ベスタ」としてリリースに向けた準備が進むこのロボットは、このままいけば、同社がこれまで世に送り出してきたなかで最も高価な、高収入世帯向けのプロダクトになりそうだ。
出費を抑えたい一般家庭向けに手頃な価格帯のプロダクトを中心としてきたアマゾンのハードウェアビジネスにとって、高級市場は新たに進出する領域となる。
スマートスピーカーの「エコー(Echo)」はじめ、同社製デバイスのほとんどは100ドル前後あるいはそれより安い価格設定で、それゆえ広く受け入れられてきた。2019年にリリースされたハイエンドモデルのエコーですら200ドル。アップルの300ドルするホームポッド(HomePod)より大幅に安かった。