ドロップボックス(Dropbox)の公式ブログより。在宅勤務での協業円滑化をアピール。
Screenshot of Dropbox Official Blog
- 複数のアナリストが、ウォール街で言われるところの「GARP」銘柄に投資する手法を用いるべきと指摘している。
- アナリストらが「GARP」銘柄としてあげるのは、マイクロソフト、サービスナウ(ServiceNow)、ドロップボックス(Dropbox)、クラウドストライク(Crowdstrike)、プルーフポイント(Proofpoint)、チェックポイント(Check Point)のソフトウェア6社。
- 新たなテックバブルとの懸念が高まるなか、この6社は在宅勤務あるいは在宅学習シフトのなかで大きな役割を果たし、そこで築いたポジションから考えて手堅い投資先だとアナリストらは分析する。
新型コロナウイルスの世界的大流行によって予想だにしなかった市場の停滞が続くなか、ウォール街のアナリストたちは「GARP(Growing At Reasonable Price)」、つまり中長期的な成長性からみて割安な銘柄に投資する手法を取り入れるべきだと指摘する。
豪マッコーリーグループのアナリスト、サラ・ヒンドリアン=ボウラーとカルビン・パテルはクライアント向けレポート(7月21日付)で、現況におけるGARP銘柄はすべて、「在宅勤務」「在宅学習」というふたつのトレンドのもとで決定的な役割を果たしているソフトウェア企業だと指摘した。
「バブルのように見える一部のテック株の株価高騰が、本当に実態を反映した値上がりなのか疑問だが、いずれにしても、在宅勤務・在宅学習というふたつのトレンドに乗った銘柄は安全だと考えている」
サービスナウ(ServiceNow)公式ブログより。ロックダウン下で閉鎖されていたオフィスへの復帰を支援するツールを強く押し出す。
Screenshot of ServiceNow Blog
マッコーリーのアナリストたちは、以下の6つの銘柄を推奨する。
- マイクロソフト……クラウドプラットフォーム市場ではシェア2位、「Teams(チームズ)」など協業ツールのニーズも爆上がり
- サービスナウ……業務自動化プラットフォームを展開。ユーザー企業はすでに6000社を超え、そのほとんどがフォーチュン500社(=グローバル企業の収益ランキング上位)に名を連ねる
- ドロップボックス……人気のクラウドストレージプラットフォーム
- サイバーセキュリティ主要3社……クラウドストライク、チェックポイント、プルーフポイント
「Microsoft 365」のサービス紹介ページ。
Screenshot of Microsoft 365 website
マッコーリーのアナリストたちによれば、昨今のテック株価の上昇トレンドのなかで過大評価を受けているソフトウェア企業が多いという。
テック銘柄の比重が高いナスダック(NASDAQ)総合指数は、コロナショックが深刻化した3月に大幅下落。その後急回復をみせ、現在では年初の数値を20%上回っている。
「そうした高い評価額(での買い)は、投資先の成長に対してプレミアムを支払うことを意味する」とマッコーリーのアナリストたちはレポートで指摘する。
「ソフトウェアの販売先が企業であること、ソフトウェアは企業経営にとって不可欠であること、ソフトウェアビジネスは(継続収入をもたらす)リカーリングモデルであること、いずれもリモート協業に役立つこと。以上の4つの観点から、われわれの選んだ6銘柄は、コロナショックに沈んだ他のテック銘柄とは一線を画する」
(翻訳・編集:川村力)