太陽系は太陽を中心に回っているわけではない…よくわかる動画をJAXAの惑星科学者が作成


太陽系の想像図。惑星の大きさや配置がイメージできるように描かれている。

太陽系の想像図。惑星の大きさや配置がイメージできるように描かれている。

NASA

  • 太陽系の星は、目に見えない一点を中心に回っている。それは太陽系の「共通重心」で、その点を中心に太陽系全体の質量が均一に分布していることになる。
  • もちろん太陽も例外ではない。そのため、太陽系の中心が、常に太陽であるとは限らない。
  • 惑星科学者のジェームズ・オドノヒューは、太陽系の共通重心の周りで起こっている、太陽、土星、木星の綱引きをするような動きを表すアニメーションを作成した。

太陽が太陽系の中心であることは誰でも知っている。太陽の周りを惑星が回り、さらに分厚いベルト状に集まった小惑星帯やいくつかの流星群、時々はるか遠くからやってくる彗星も一緒に回転している。

だが、話はこれですべてではない。

「太陽系のすべての星は、太陽系の『質量中心』の周りを回っている。太陽でさえも」と、日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)の惑星科学者、ジェームズ・オドノヒュー(James O'Donoghue)はツイートした。

「質量中心」とは、物体が完全にバランスを取ることができ、その質量がすべての方向に均等に分布している点のことで、重心とも言う。宇宙の2つ以上の物質の間にも重心が存在し、それを共通重心という。太陽系では、共通重心が太陽の中心に重なることはほとんどない。

これを分かりやすく示すために、オドノヒューはアニメーションを作成し、太陽、土星、木星がお互いの位置に応じて共通重心の周りで綱引きをするように回転する様子を描いた。

オドノヒューは自由な時間があると、惑星や星や光速などについての物理学を分かりやすく説明したアニメーションを作成している。

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