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就活生4人に1人「複数の内定承諾したい」10月以降“バタバタと辞退”の可能性も

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複数企業からの内定を承諾したいと考えている就活生が、4人に1人にのぼることが分かった。

撮影:今村拓馬

2021年4月に新入社員になる大学生の4人に1人が、2社以上の内定を承諾しようと考えていることが、アンケート調査で分かった。

例年の就活では、複数の企業から「内々定」通知をもらった学生は、10月の内定式までに、どの企業の内定を承諾するかを決めるのが一般的だった。

ただ新型コロナウイルスによる業績悪化で、2020年4月に入社予定だった内定者が入社直前に「内定取り消し」に遭ったことなどから、2021年3月卒業の就活生たちは、ギリギリまで選択肢を手元に残しつつ、慎重に企業を見極めようとしている模様だ。

内定式後や年明けに「バタバタ内定辞退」?

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内定承諾する企業数は「2社」が18%、「3社以上」が7%だった。

提供:MyRefer

アンケートは、リファラル採用を活性化するサービスなどを提供するMyRefer(マイリファー)が実施。

2020年7月8日から2日間、2021年3月卒業予定の大学生・大学院生のうち、1社以上から内々定を受けている就活生403人を対象に、インターネットで実施した。

アンケートの結果、「内定を保持しているなかで、いくつ内定承諾しようと思っていますか?」という質問に対しては、「1社」が最も多く65%、「2社」が18%、「3社以上」が7%だった。

複数の会社の内定を承諾しようと考えている就活生が4人に1人に上った。

また「最終的に一社にしぼる時期」については、「10~12月」が最も多く45%、次いで「7~9月」が39%だった。入社直前の「1~3月」も12%にのぼった。

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最終的に1社に絞る時期としては、内定式後が約6割もいる。

提供:MyRefer

アンケートを実施したマイリファーの鈴木貴史社長はこう話す。

「複数企業の内定承諾を受ける学生は増えると予想していましたが、正直、驚愕の結果でした。

例年とは違い、内定式後や年明けになって、バタバタと内定辞退する学生が出てしまう懸念があります。企業側には内定者サポートの必要性が高まっています」

複数の内定承諾、2位は「内定取り消し不安」

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提供:MyRefer

アンケートでは「複数の内定を承諾しようと思っている理由」についても質問。

複数回答を求めたところ、1位は「どの内定先が自分にあっているか決め手に欠けるから」が48%で最も多かった。

また2位は「不景気による内定の取り消しが不安だから」の45%。新型コロナの影響で、入社直前まで企業を見極めようとする就活生も少ないようだ。

3位は「選考スケジュールがずれていて、複数承諾せざるを得ないから」(41%)。

複数企業の内定承諾が増えている背景には、対面による面接が組めなかったり、採用計画が変更になったりと、就活自体が後ろ倒しになっていることもある。

「複数社の内定を承諾する場合、最終的にどのような情報から一社にしぼるか」という質問では、「内定者同士の情報」が最多で40%。

現場社員・先輩からのアドバイスは2位で37%だった。

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文系・理系別では、理系のほうが「内定者同士の情報」を重視する傾向があった。

提供:MyRefer

最終的に入社する企業を判断する際には、内定者や社員など「生の声」を重視していることがわかる。

一方で、「口コミサイトやランキング情報」(3位、35.2%)「人事からの情報提供」(5位、34.4%)も最終的な判断材料の一部として活用されていることが明らかになった。

「双方向のコミュニケーションが必要」

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マイリファーの鈴木貴史社長は「就活生が抱えている不安は大きく、企業側は内々定を出して一段落というわけにはいかない」と話す。

撮影:横山耕太郎

企業にとって大きな打撃となりかねない、直前の内定辞退を避けるためには、どんな対策が有効と言えるのか?

前出の鈴木社長は次のように話す。

「内定を承諾した後であっても、就活生は就活を続けているのが実態です。

オンラインでの内々定者の懇親会や研修イベントを開くなど、中長期でコミュニケーションをとる必要があります。

弊社では2021年春の入社を見据え、5人の採用を計画していますが、オンラインでの面談がほとんどだったこともあり、イベントでの交流などに力をいれています」

前節の調査データで明らかになったように、就活性が最終的に入社する企業を判断する上で、人事からの一方的な発信より、「内定者同士の情報」など生の声が決め手になることが多いのも重要なポイントだ。

「コロナのせいでOBOG訪問ができなかったこともあり、『この企業が自分に合っているのか』と内定者も不安を感じているのが現状です。

また今の就活生は、匿名の情報よりも、SNSなどを通じた身近な存在からの情報提供を求めています。

就活生の不安を和らげるためにも、内定者同士が情報交換できる場を設けるなど、より双方向のコミュニケーションが必要になっていると言えます」

(文・横山耕太郎)

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