中国から逃れる5万人の香港市民のために…不動産王がアイルランドに新都市建設を提案


ベルクー川

北アイルランドとアイルランド共和国の境界線、ベルクー川。

Dan Kitwood/Getty Images

  • 香港の不動産王、アイバン・コーが、北京の弾圧から逃れるために移住を検討している香港の人々のため、新都市の建設を提案している。
  • ネクストポリスと呼ばれるこの都市は、アイルランドのダブリンと北アイルランドのベルファストの中間に建設され、香港からの5万人の移民を受け入れる。
  • アイルランド当局がガーディアンに語ったところによると、コーと協議したことは認めたが、このアイデアは却下したという。
  • 香港は、約1年続いている混乱と、あらゆる反発を取り締まる新たな国家安全法のために、多くの人が脱出する可能性がある。

中国による弾圧のために故郷を逃れた香港市民に、新たな居住地がもたらされるかもしれない。その場所はアイルランドの田園地帯だ。

投資会社ビクトリア・ハーバー・グループ(Victoria Harbour Group)の創業者、アイバン・コー(Ivan Ko)が、ダブリンの空港付近に香港をモデルとした移民を受け入れるための新都市を構築する計画を立てた。この新都市の名はネクストポリス(Nextpolis)で、ダブリンとベルファストの間の50平方キロメートルの敷地に香港に住んでいた5万人を受け入れ、広東語の学校も作る予定だと、コーはガーディアン(The Guardian)に語った

「我々はアイルランドが好きだ」とコーはガーディアンのローリー・キャロル(Rory Carroll)記者に語った。

「まずは法人税がとても安い。製造業とバイオメディカル企業が非常に強く、大手テック企業のヨーロッパの拠点もある。総じて、アイルランドは非常にいい場所だと思っている」

ネクストポリスは当初、50万人規模で計画され、香港のように半自治とする予定だったが、2019年12月に始まったアイルランド政府との話し合いの結果、その計画は中止になったとガーディアンは報じている。アイルランド外務省の報道官がガーディアンに語ったところによると、アイルランド当局は「アイルランドについての有益かつ現実的なアドバイスをする」ためにコーのチームと限定的な接触を持ったという。

不確かな将来に立ち向かう香港

銅鑼湾のデモ

香港・銅鑼湾で行われたデモでバリケードを燃やし、民主化を求めて抗議する人々。2019年10月6日。

Anthony Kwan/Getty Images

Business Insiderが以前報じたように、香港では、2019年3月に逃亡犯条例をめぐる抗議活動が始まって以来混乱が続いており、その後、反発を禁じる新たな国家安全法への抗議活動へと変わっていった。中国は欧米からの糾弾をものともせず、かつてイギリスの植民地であった香港に対する支配を強化し続けており、大勢の市民が脱出するのではないかと予測されている。

イギリス、オーストラリア両国は移住を検討している香港在住者のため、特別な移民規則を制定した、とFOXニュースは伝えており、「ネクストポリス案」は、香港からの移民が(イギリスの領土である北アイルランドの)ベルファストに住み、イギリス市民権を取得することも可能にするものだという。

ガーディアンによると「我々は自由と民主主義を求めており、これは宗教の自由を求めてヨーロッパを離れた巡礼者や清教徒に少し似ている」とコーはプロジェクトについて説明した自身のポッドキャストで述べていたという。

[原文:A Hong Kong real-estate tycoon wants to build a new city in Ireland for 50,000 emigrants fleeing China's crackdown

(翻訳:Ito Yasuko、編集:Toshihiko Inoue)

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