Starbucks
- スターバックスのCEO、ケビン・ジョンソンは、アメリカ国内の既存店の売り上げが41%減と苦戦した第2四半期について、「平日朝のルーチンの変化」が原因だと述べた。
- 出勤前にコーヒーを購入する代わりに、午前9時半と午後2時半頃にスターバックスに立ち寄る人が増えている。
- アメリカでの新しいコーヒーのルーチンによって、スターバックスは提供する商品の見直しをすすめ、午後の来店客に向けて植物由来の食事の提供を検討しているという。
スターバックスの日々の営業は、新型コロナウイルスのパンデミックの中、進化せざるを得ない。
スターバックスのケビン・ジョンソン(Kevin Johnson)CEOは7月28日、投資家との電話会見で、「平日朝のルーチン、特に通勤と通学の変化が、第2四半期の売り上げに影響をもたらした」と述べた。米スターバックスの既存店の売り上げは41%減で、比較対象取引は53%減だった。
「朝のピークタイムが変わったことや、朝の来店時間が遅くなった顧客がいることなどを引き続き注視している」と、ジョンソンCEOは述べた。
「顧客が訪れる店舗は都心のカフェから郊外のドライブスルーに変わり、基本的に複数人での注文で、複数の飲み物と食べ物を購入している」
同社のロズ・ブルーワー(Roz Brewer)COOは電話会議で、顧客の朝がどのように変わったのかを認識していると語った。
「出勤前にコーヒーを買う代わりに、多くの人々は午前9時半頃に来店する。そして、もう一つのピークが午後2時頃にある。我々は、顧客の来店パターンやルーチンの変化を把握し、それに従って従業員の配置もシフトしている」と、ブルーワーCOOは語った。
人々のルーチンが変われば、店舗やメニューも変わる
新型コロナウイルスのパンデミックは、従来型の店舗の近くに持ち帰り専門店の展開する計画を加速させた。ブルーワーCOOは「我々の主要な顧客であるオフィスワーカーを失ったビジネス街では、新たな店舗網を構築するために努力することになるだろう」と話した。
ジョンソンCEOは、顧客の在宅勤務への変化は同社のメニュー戦略には大幅な変更はもたらしておらず、コールドフォームやリフレッシャーズなどのコールドドリンクの新商品提供に注力すると述べた。
その一方で、スターバックスではグループでの注文や、飲み物と一緒に食べ物を注文する人も増えている。ジョンソンによると、これらの売り上げ増は、中国やカナダでアーモンドミルクやビヨンドミートの朝食用サンドイッチといった植物由来メニューを提供する同社にとってよい兆候だという。午後の来店客が増えていることから、同社では植物由来のプロテインボックスの展開を計画している。
スターバックスで変わらないことの一つは、毎年恒例の「パンプキン・スパイス・ラテ」だ。レイバーデー(9月の第1月曜日)の頃に販売を開始するもので、この象徴的な季節のドリンクの販売に向けて準備を行っていると、ブルーワーは語った。
(翻訳:Makiko Sato、編集:Toshihiko Inoue)