グーグルの新型格安スマホ「Pixel 4a」が8月20日発売 ── 上位機「Pixel 4」との違いは?

Google Pixel 4a

最新のPixelスマートフォン「Pixel 4a」が、日本を含めグローバルで発表された。その“コスパの高さ”は健在だ。

撮影:小林優多郎

  • グーグルは日本で4世代目のPixelシリーズスマホ「Pixel 4a」を発表
  • 4万2900円(税込)という価格設定ながら、強力なカメラ機能が特徴
  • 5G版や「Pixel 5」の登場をアナウンス。ユーザーに対して「購入時期」の調整を求めている

グーグルは8月4日(日本時間)、新型スマートフォン「Pixel 4a」をグローバルで発表した。日本でも直販サイト「Google Store」とソフトバンクで取り扱われる。8月14日より予約開始、発売は8月20日が予定されている。

Pixel 4aは日本で発売される同シリーズとしては4世代目にあたり、2019年10月に発売された「Pixel 4」の廉価版にあたる。そのため、下記で解説するような一部の機能がPixel 4より劣るが、価格はPixel 4が8万9980円なのに対し、Pixel 4aは4万2900円に抑えられている(いずれも税込、直販価格)。

Pixel 4aとPixel 4はこんなに違う

Google Pixel 4aと4

写真左からPixel 4aとPixel 4。大きさも違うが背面カメラと指紋センサーの有無で違いがわかる。

撮影:小林優多郎

Pixel 4aと4の差は主に性能、カメラ、独自操作機能の有無になる。以下、括弧内はPixel 4のスペック。

  • ハイミドルレンジ向けのチップセット「Snapdragon 730」搭載(4はハイエンド向けのSnapdragon 855搭載)
  • ストレージは128GBのみ(4は64GB、128GBがある)
  • カラーバリエーションはJust Blackのみ(4は3色展開)
  • ボディのサイズは1種類(4には大型版の「Pixel 4 XL」も用意)
  • 画面サイズは5.81インチ(4は5.7インチ)
  • 最大90Hzの画面描画速度を実現する「スムーズディスプレイ」に非対応(4は対応)
  • 正面カメラが画面内に配置(4は正面上部に配置)
  • 背面カメラがシングルレンズ(4は標準+望遠のデュアルレンズ)
  • 画像処理チップの「Pixel Neural Core」非搭載(4は搭載)
  • 防水に非対応(4はIPX8相当)
  • ワイヤレス充電に非対応(4は急速ワイヤレス充電に対応)
  • 端末をにぎってGoogleアシスタントを起動できる「Active Edge」に非対応(4は対応)
  • タッチレス操作「Motion Sense」に非対応(4は対応)
  • 周囲の光に合わせて画面輝度を調整する「アンビエントEQ」に非対応(4は対応)

Google Pixel 4aをポケットに入れる

より手軽に使えるスマートフォンである「Pixel 4a」。

画像提供:Google

一方で、メモリーは両機種ともに6GB、国内で非接触方式のキャッシュレス決済に対応する「おサイフケータイ」、グーグル独自のセキュリティーチップ「Titan M」搭載、最低3年間のOSアップデート、ネット経由で通信契約情報を書き込める「eSIM」に対応するなどの特徴は共通している。

また、4aは3140mAhのバッテリー、3.5mmのイヤホンジャックを搭載、生体認証を顔ではなく指紋を採用する(コロナ禍においてはマスク常用が続いているため指紋の方が便利)など、4より優れていると言えるポイントも存在する。

夜景やベストショット機能などカメラ性能は「ハイエンド並み」

Google Pixel 4aのポートレート撮影

Google Pixel 4aのポートレート撮影(写真左から適用前、適用後)。

画像提供:Google

市場には既に3〜5万円台で“スマホとして十分に使える端末”が複数あるが、Pixel 4aの最大の差別化ポイントはやはり、グーグルの画像処理技術をシングルレンズ機で楽しめる点だ。

前述のようにPixel 4aは4に搭載されていた背面カメラの望遠レンズとPixel Neural Coreエンジンがないため、「超解像ズーム」や「デュアル露出補正」などの一部カメラ機能に制限がある。

Google Pixel 4aの夜景撮影

Google Pixel 4aの夜景撮影の作例。

画像提供:Google

だが、三脚なしで撮れる「夜景モード」や最適なタイミングを提案・保存する「トップショット」などの機能には対応。「なんとなくカメラを構えたら、キレイに写真が撮れる」という、前機種で実現できていた体験は本機でも楽しめる。

5G版や次世代機を考慮すべきユーザーは限定的か

Google Pixel Buds

日本でも発売となる「Google Pixel Buds」。

画像提供:Google

また、グーグルはPixel 4aと合わせて完全独立型ワイヤレスイヤホン「Pixel Buds」と、5Gに対応した「Pixel 4a 5G」と「Pixel 5」の発売予定をアナウンスしている。

Pixel Budsについては既にアメリカで発売済みで、日本では8月20日からグーグル直販サイトやKDDI、ソフトバンク、各種家電量販店で発売開始予定、価格は2万800円(税込)。

5G版Pixel

5G対応のPixelは2020年後半に登場予定だが、「4aでいい」という人はいるはずだ。

出典:Google

5G対応のPixel 4a 5GとPixel 5についてわかっていることは、「2020年後半提供予定」「価格は6万500円から」のみで、詳細は明らかになっていない。

Pixel 4aと同じタイミングで上位エディションにあたる5G版や次世代機のアナウンスがあるのは不思議に思うかもしれない。だが、5Gは日本においてはまだエリアとしては限定的で都市部などに集中している。また、Pixel 5は従来通りハイエンド機種になると予想されるため、そもそも大幅に価格帯が異なるはずだ。

5Gや最新技術を体験したいユーザーは当然「待ち」の状態が続くが、「初めてスマートフォンを使う」「5万円以下でカメラもキレイでそつなく使えるスマホが欲しい」という人は、Pixel 4aは良い選択肢になる。

(文・小林優多郎

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