Reuters
- ウェドブッシュ証券のダン・アイブズがCNBCに語ったところによると、TikTok買収が成功すれば、マイクロソフトにとって3年間で2000億ドルの価値があるという。
- トランプ大統領は9月15日までにこのアプリが売却されなければ利用禁止にすると述べており、アイブスによれば、マイクロソフトは「ホワイトナイト」だ。
- TikTokの買収でマイクロソフトは多数のユーザーのいるソーシャルプラットフォームを手にすることになると彼は述べている。
ウェドブッシュ証券(Wedbush Securities)のマネージング・ディレクター兼シニア・エクイティ・リサーチ・アナリスト、ダン・アイブズ(Dan Ives)は8月3日、CNBCに対し、TikTokの買収により、3年以内にマイクロソフトの時価総額が2000億ドル(約21兆円)増加する可能性があると語った。
アイブズは、買収が成立する可能性は75%から80%だといい、その予測は「控えめな見方かもしれない」と付け加えた。
トランプ大統領は3日、TikTokが9月15日までに売却されなければ、アメリカ国内では廃業することになるだろうと述べた。アイブズによると、マイクロソフトがTikTokにとっての「ホワイトナイト(友好的な買収者)になるうる唯一の存在」だ。FAANG(フェイスブック、アップル、アマゾン、ネットフリックス、グーグルの頭文字)と呼ばれる大手テック企業は軒並み反トラスト法絡みの騒動に巻き込まれているが、マイクロソフトはそうではないからだ。
アイブズは、マイクロソフトは現在、リンクトイン(LinkedIn)以外にソーシャルメディアプラットフォームを持たないため「反トラスト法等の規制に関する問題がない。そして、現時点では、この投資はマイクロソフトにとって非常に有効だ」と付け加えた。
アイブズは、TikTokの買収はマイクロソフトに「ソーシャルメディアでの大きな役割を与えることになる」と述べた。TechCrunchによると、3月31日に終了した四半期に、TikTokは3億1500万回ダウンロードされた。あらゆるアプリの中で最多のダウンロード数だ。
ウェドブッシュ証券のアナリストは、マイクロソフトの目標株価を、7月9日の220ドルから260ドルへと引き上げた。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)