新たに開設されたマーケティング・カンファレンス「AdCon 2020」の公式ウェブサイト。
Screenshot of AdCon 2020
- アマゾンは9月30日、10月1日の2日間、大型マーケティングカンファレンス「AdCon(アドコン)2020」を開催する。公式ウェブサイトが新たに開設された。
- アマゾンが同カンファレンスを開催するのは今回が2度目。
- アマゾンは近年、広告事業の規模を拡大して市場に大きな影響力をもつようになっており、その文脈で、AdConを年次イベント化したいと考えている模様だ。
アマゾンは2019年に初めて開いたマーケティングカンファレンスを、今年も開催しようとしている。
「AdCon 2020」と題した今回のカンファレンスは、新たに開設された公式ウェブサイトによると、9月30日と10月1日の2日間開かれる。新型コロナの影響でオンライン開催となる。
公式ウェブサイトによれば、この招待制のイベントにはアマゾンの広告部門トップと「数千の広告主、パートナー企業」が参加するという。
「数千の広告主、取引会社が参加するこのイベントで、示唆あふれる基調講演に耳を傾け、有用な知識を得られるブレイクアウトセッション(分科会)に参加し、専門家とのネットワークを築きましょう」
「広告主のインサイト、トレンド分析、プロダクトの掘り下げから学び、さらにネットワーキングの機会を得られるこの特別なイベントに参加して、あなたのビジネスを成長させましょう」(いずれも公式ウェブサイトの文言より)
この動きは、アマゾンの広告事業がこうしたカンファレンスを主催、集客できるだけの規模に達したことを意味している。それだけに、同社はこの「AdCon」を年次イベントにできると考えているようだ。
先行する事例として、アマゾンのクラウドビジネス部門であるアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は2012年に年次開発者会議「re:Invent(リ・インベント)」をスタートさせ、いまや毎年4万人を超える参加者が集う一大イベントとなっている。
アジェンダ不明なのに参加登録受付中
アマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)。
REUTERS
アマゾンの広告事業は、同社サイトで出品者やブランドの商品を宣伝することで収入を得るもので、最新の四半期決算では過去最高となる42億ドル(前年同期比41%増)の売上高を記録。
市場調査会社イーマーケター(eMarketer)の試算によると、アメリカのデジタル広告市場におけるシェアは9.5%に達し、グーグルとフェイスブック(両社のシェアは合わせて53%)に続く第3位となる。
2019年に開催された第1回の「AdCon」は小規模で、ブランドと広告代理店が数百社が参加。2020年と同じく招待制だったが、公式ウェブサイトは開設されなかった。マットレス寝具ブランドのタフト・エンド・ニードル(Tuft&Needle)によるケーススタディ発表や、アマゾン広告部門のシニアバイスプレジデント、ポール・コタスが基調講演に登壇している。
今年開設された公式ウェブサイトにはほとんど詳しい情報が掲載されていない。参加登録の締め切りは9月28日となっているものの、登壇者やアジェンダが見当たらない。
ほかに登録を促す文言といえば、よくある質問(FAQ)のページに、参加すれば「新しい何か」が得られると書いてあるだけだ。
「アマゾン・アドバタイジングを使ったことのある方もない方も、AdConに参加すれば新しい何かを学べるでしょう」(公式ウェブサイトの文言より)
(翻訳・編集:川村力)