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未来の大統領専用機はマッハ5…航空宇宙のスタートアップがアメリカ空軍と契約

次の大統領専用機はマッハ5、ハーミアス(Hermeus)

ハーミアスは今後5年で実験機を、10年で商用機を製造する計画だと、共同創業者でCOOのスカイラー・シュフォードは2019年に述べている。

Hermeus

  • 航空宇宙分野のスタートアップ企業、ハーミアスは、マッハ5(音速の5倍)で飛行可能な大統領専用機を開発するため、アメリカ空軍との契約を締結した。
  • 極超音速の大統領専用機は、ニューヨーク-パリ間を90分で飛行可能だが、実現まで少なくとも10年はかかる。
  • アメリカ政府は2021年、新しい大統領専用機として、ボーイング747-8ジェットを導入する。
  • ハーミアスは3月、エンジンの試作機の試験に成功し、テスト機開発への道を開いた。

未来の大統領専用機は、大幅にスピードアップするかもしれない。

航空宇宙企業、ハーミアス(Hermeus)は8月6日、大統領専用の極超音速機開発のため、アメリカ政府、空軍と契約を締結したと発表した

次の大統領専用機は747-8機を改造したもので、2021年にボーイングから納入される予定だが、ハーミアスとの契約は将来的な代替機を見据えたものだ。

ハーミアスはマッハ5、つまり音速の5倍、時速およそ3300マイル(約5300km/h)で機体を飛行可能なエンジンの試作機の設計と製造、テストに成功し、契約を締結したと述べた。マッハ5は、超音速(supersonic)と極超音速(hypersonic)の境界の速度だ。

同社は3月にそれらのテストを終えたと、アビエーション・ウィーク(Aviation Week)が報じている

ハーミアスは今後5年で実験機を、10年で商用機を製造する計画だと、同社の共同創業者でCOOのスカイラー・シュフォード(Skyler Shuford)は2019年に述べている。アメリカ空軍との契約を発表したプレスリリースで、このプロジェクトでは、空軍の条件を設計に組み込むことがあると発表された。

ハーミアスは2019年、ニューヨークからパリをおよそ90分で飛行可能なマッハ5の航空機開発の計画を発表し、脚光を浴びた。Ars Technicaが2019年5月に報じたところによると、同社はKhosla Venturesが主導する初期ラウンドの資金調達を行い、プロトタイプの開発に使用した。この記事によると、ハーミアスは推進システムに、タービンをベースとした複合サイクルエンジンを使用すると述べた。

ハーミアスの共同創業者は、スペースX、ブルーオリジン、航空宇宙企業のジェネレーション・オービット(Generation Orbit)の出身者たちだ。

次の大統領専用機はマッハ5、ハーミアス(Hermeus)

ハーミアスは、エンジンの試作機の設計、製造、テストは9カ月で行うことができると述べた。

Hermeus

当時ハーミアスは、大部分に既存の技術や材料を使用し、極超音速飛行を実現すると述べていた。

「我々は、今日ある技術で速く飛行する機体を製造できる」と、2020年春に公開された動画の中で、共同創業者でCOOのグレン・ケース(Glenn Case)は語った

「奇跡的なことは何もしていない。サイエンスではなく、エンジニアリングをしたいと思っている」と、 シュフォードは2019年にArs Technicaに語った。

[原文:An aerospace startup just won a contract to develop an Air Force One jet that can travel at Mach 5. Here's an early look at the engine that could rocket from New York to Paris in 90 minutes.

(翻訳:Makiko Sato、編集:Toshihiko Inoue)

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