BI Daily Newsletter

新型コロナは旅行業界の約2億人の雇用と5.5兆ドルの世界のGDPを消し去る可能性も —— 業界団体が警鐘

観光

Jeffrey Greenberg/Universal Images Group via Getty Images

  • 世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)の最新の推計によると、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)によって、世界全体で旅行業界の2億人近い雇用が失われる可能性があるという。
  • WTTCの経済モデルによると、2020年の世界のGDPは5兆5000億ドル(約580兆円)以上失われる可能性がある。
  • その原因としてWTTCは、その場しのぎの規制や旅行業界の痛みを悪化させる全面的な渡航禁止令を挙げ、統一、調整された対応の欠如が人々に旅行することを思いとどまらせていると指摘した。

世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)の最新の推計によると、新型コロナウイルスのパンデミックによって、世界全体で旅行業界の2億人近い雇用が失われる可能性があるという。

パンデミックの最中、旅行に対する需要は世界中で低下し、各地で観光業の崩壊が起きている。CNNによると、パッケージ旅行を企画する旅行業者TUIは、6月から8月初めにかけてヨーロッパ旅行の予約が前の年の同じ時期に比べて81%減ったと報告した。

ウイルスに対する恐怖から旅行に消極的な人々もいる一方で、マスク着用などの予防措置を取りながら旅行に行きたいと考える人々もいるが、こうした人々も旅行を遅らせているという。検疫や全面的な旅行の制限といったパンデミックをコントロールするために使われている手法のせいだとWTTCは指摘する。

その経済モデルは、1億9700万人の雇用の喪失に加え、世界のGDPから最大で5兆5000億ドルが消える可能性を示している。WTTCの見通しは4月以来、大きく悪化している。4月の時点では、1億人の雇用の喪失と2兆7000億ドルの世界のGDPの損失を見込んでいた。

WTTCによると「混乱を招くその場しのぎの規制、検疫、まとまりのない各国の検査および追跡手段が多くの人々に旅行することを思いとどまらせ、2020年の夏の旅行シーズンを壊滅させた」という。

WTTCのCEOを務めるグロリア・ゲバラ(Gloria Guevara)氏は、一部の旅行を再開できるようにするための方法を見つけるべく、各国政府に協力を呼びかけている。

「旅行および観光を復活させるためには、世界中の政府が政策を調整し、民間部門と協力しなければならない。そうすることで、わたしたちは雇用を取り戻し、世界経済の復活を助けることができる」

「わたしたちが今、団結し、効果のない検疫を包括的かつ早急な検査、世界中で承認された接触追跡の基準、マスク使用の普及と置き換えられれば、状況を好転させる時間はまだ残されている」

[原文:COVID-19 could eliminate 197 million travel industry jobs and wipe $5.5 trillion from the global GDP, a trade group warns

(翻訳、編集:山口佳美)

  • Twitter
  • Facebook
  • LINE
  • LinkedIn
  • クリップボードにコピー
  • ×
  • …

あわせて読みたい

新着記事

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み