大戸屋HD、オイシックスと業務提携で買収防衛狙う。鍵握る個人株主の選択は「利益」か「企業文化」か

この連載では3回にわたり、コロワイドが大戸屋ホールディングス(以下、大戸屋HD)に対して仕掛ける敵対的買収について、その経緯やコロワイドが提示する株式公開買付けの条件までを詳しく見てきました。

市場価値よりも時価総額ベースで70億円も高い金額を提示するコロワイドには、どのような狙いがあるのでしょうか? そして、対する大戸屋HDはこの危機をどんな策で迎え撃とうとしているのでしょうか? その勝算は? ファイナンスのプロ、村上茂久さんに分析していただきます。

バリューチェーンから見るコロワイドの戦略

コロワイドが2020年7月9日に公表した「株式会社大戸屋ホールディングス株式(証券コード:2705)に対する公開買付けの開始に関するお知らせ」(以下、「お知らせ」)によれば、コロワイドは公開買付け実施後の経営方針として「仕入・調達に係るコスト削減、物流コストの削減、不採算店舗の整理、その他販管費の削減を可及的速やかに実行する方針」としています。

この内容はおそらく、コロワイドが大戸屋HDに対して2019年10月25日に提示した以下の方策に基づくものでしょう(※1)。

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