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嵐に飛び込んでデータを収集! ハリケーン・ハンターズとは

気象予報士

気象予報士たちが大型ハリケーンの進路、強度、速度を予想するのに役立つ情報の多くは、激しい嵐の中心へと飛んで行き、データを収集する飛行機から得られている。

NOAA/Facebook

  • 熱帯性低気圧やハリケーンの進路、強度、タイミングを予想するのに役立つデータの多くは、嵐の周囲や中心や上空を飛ぶ飛行機の小隊によって得られている。
  • 「ハリケーン・ハンターズ」はアメリカ海洋大気局内のチームで(アメリカ空軍予備役のチームがサポートすることもある)、嵐へ飛び込み、「うなる風や激しい雨、上昇気流、下降気流」を切り裂き、擦り抜けて、情報収集を行っている。
  • この過酷なミッションには8時間から10時間かかるが、 そのデータによる予報で人々が避難したり、より早く避難場所を探したりするのに役立ち、命を救うことになる。
  • ハリケーン・ハンターズと彼らのすばらしい飛行機を見てみよう。

ハリケーン「ローラ(Laura)」が8月26日(現地時間)にメキシコ湾を直撃すると、テキサス州およびルイジアナ州の沿岸部の住人たちは、ここ数年でアメリカを襲った中でも最大級と予測された嵐に備えた。

ナショナル・ハリケーン・センター(National Hurricane Center)は、26日深夜から27日早朝にかけて上陸すると予報されているカテゴリー4のハリケーン・ローラによる暴風雨で、海岸沿いは「致命的な」高潮となる可能性があると警告した。

気象予報士たちがローラのような嵐の進路、強度、タイミングを予想するのに役立つ情報と知識の多くは、アメリカ海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration:NOAA)やアメリカ空軍予備役(US Air Force Reserves)が運用する飛行機の小隊によって得られており、彼らは激しい嵐に直接飛び込み、それらのデータを収集している。NOAAによると、パイロットたちは嵐へと飛び込み、「うなる風、激しい雨や上昇気流、下降気流」を切り裂き、擦り抜けて「比較的静かな嵐の目の中へと入って行く」という。

こうした「ハリケーン・ハンターズ(Hurricane Hunters)」は一度の任務で8時間から10時間の間、嵐の中を飛び続けることもあり、危険な場所にいる人々が天候が変わらないうちに避難したり、避難場所を探したりするための、命を救う予報に貢献している。

以下でハリケーン・ハンターズについて詳しく見てみよう。


こちらが「ミス・ピギー(Miss Piggy)」、アメリカ海洋大気局(National Oceanic and Atmospheric Administration:NOAA)の2機あるロッキードWP-3Dオリオン(Lockheed WP-3D Orion)「ハリケーン・ハンター」の1機。もう1機の名は「カーミット(Kermit)」という

ミス・ピギー

Reuters

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4発ターボプロップエンジンと頑丈な機体を備える2機のP-3オリオンは、NOAAがハリケーンや熱帯性低気圧内部のデータを収集するのに使用している

WP-3オリオン

Molly Riley/Reuters

Molly Riley/Reuters


特殊な探査装置、センサー、レーダーなどを備えており、風向、速度、圧力、湿度、温度などを記録する

WP-3オリオン

Rhona Wise/Stringer/Getty

Rhona Wise/Stringer/Getty


P-3の尾翼にはドップラー・レーダー・システムもあり、嵐を垂直および水平にスキャンすることができる

WP-3オリオン

NOAA/Facebook

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ハリケーン・ハンターズには、パイロットに加えて科学者もいて、さまざまな機器や測定装置を駆使している

WP-3オリオン

NOAA/Facebook

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任務は過酷で、ミッションの多くが8時間から10時間続く。経験豊富な乗員でも乗り物酔いするほどだ

WP-3オリオン

Rhona Wise/Stringer/Getty

Rhona Wise/Stringer/Getty


一般的な調査ミッションとともに、NOAAのP-3は空軍予備役の第53気象偵察隊が運用するWC-130Jとともに、大西洋岸やメキシコ湾岸を脅かす活発な嵐に飛び込んでいく

WC-130J

Rhona Wise/Stringer/Getty

Rhona Wise/Stringer/Getty


こうした偵察ミッションでは「主に嵐の中心を特定し、中心気圧と地上の風速を測定する」という

ハリケーン・ハンターズ

Molly Riley/Reuters

Molly Riley/Reuters


活発な熱帯低気圧がないときでもハリケーン・ハンターズは活動を続け、世界各地でさまざまなミッションを行っている。近年は「ヨーロッパや北アメリカ大陸に接近する嵐に関する主要な研究に従事し、エルニーニョ、北大西洋上の大気ガスやエアロゾル、中西部の大規模な暴風雨、太平洋沿岸の州を襲う冬の嵐の影響の調査しており、予報精度も向上している」

WP-3オリオン

NOAA/Facebook

NOAA/Facebook


NOAAのハリケーン・ハンターには、3つ目の飛行機がある。ガルフストリームIV-SP(Gulfstream IV-SP)で、通称「ゴンゾ(Gonzo)」だ

ガルフストリームIV-SP

NOAA/Facebook

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ゴンゾはハリケーン・ハンターで唯一のジェット機だ

ゴンゾ

NOAA/Faceboook

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嵐の上空や周囲を「高く、速く、そして長く」飛ぶのに使われる。航続距離は4000海里(約7400キロメートル)、最高巡航高度は4万5000フィート(約1万4000メートル)

ゴンゾ

NOAA/Facebook

NOAA/Facebook


ゴンゾが収集する高高度のデータは、ハリケーンの動きを決める気流の動きから、その進路を気象予報士たちが予想するのに役立つ

ゴンゾ

NOAA/Facebook

NOAA/Facebook


P-3オリオンと組み合わせることで、

WP-3Dオリオン

NOAA/Facebook

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危険な嵐のデータを収集する、理想のチームができあがる

WP-3Dオリオン

NOAA/Facebook

[原文:Meet the Hurricane Hunters — the pilots and scientists who fly into hurricanes like Laura to gather data for forecasters

(翻訳:Ito Yasuko、編集:Toshihiko Inoue)

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