【佐藤優】「マッチョイズムは弱さの裏返し」フェミニズムが問う平等の本質

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「根強い男性優位の意識を変えるためには、男女の比率を半々にすることが必要だ」との佐藤優さんの言葉に、自分の中の「無意識の差別」を改めて見つめ直したシマオ。 佐藤さんはいつからフェミニズムの重要性を感じていたのか。シマオは佐藤さんにそのきっかけを聞いた。

危機の時に、女性だけが助けてくれた

シマオ:佐藤さんは、拘置所にいた間に執筆された『獄中記』の中で「外に出てからフェミニズム思想もきちんと勉強してみようと思います」と書いていましたけど、それは何か理由があったんですか?

佐藤さん:前にも話したように、私はいわゆる「鈴木宗男事件」に絡む背任容疑で逮捕・勾留されました。その獄中で、検察による取り調べやメディアスクラムの暴力性を、身をもって体験したんです。それは非常に「マッチョ(男権的)」な世界でした。

シマオ:本を読んでいても、僕だったら絶対耐えられないと思いました。

佐藤さん:私自身は国家を裏切るような行為をしてはいないという確信がありましたし、同じように考えてくれていた人はいたはずです。けれど、男の人たちはすくんでしまって助けてくれない。ほとんどの人が逃げていってしまいました。

シマオ:なんと……。

佐藤さんその中で助けてくれたのが、女性たちでした。女性たちのほうが危機の時には圧倒的に強いというのが、私が実体験から得た教訓です。

シマオ:それは個人の問題ではなく?

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