コロナでメジャー化した「遠隔医療」の現在…米国ではニーズ受け保険適用も拡大

オンライン診療をする医師

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  • この記事はビジネスインサイダー・インテリジェンスのプレミアム・リサーチ・レポート「アメリカにおけるバーチャル・ケア(The State of Virtual Care in the US)」のプレビュー版。レポート完全版(有料)はこちらから

デジタル技術を活用し、リモートでの医療相談や患者の健康状態のモニタリングをする遠隔医療にとって、新型コロナウイルスの感染拡大は大きな転換期となった。人々が従来の受診方法を根本的に変えざるを得なくなったためだ。

2020年3月に遠隔医療の利用が一気に拡大

コロナ以前、遠隔医療サービスを利用したことのある人は非常に少なかった。

コロナ以前、遠隔医療サービスを利用したことのある人は非常に少なかった。

Business Insider Intelligence

「遠隔医療が広く普及するまであと一歩」というところまできて何年も経つが、2020年以前の一般消費者への普及のペースは緩慢なものだった。

それが新型コロナウイルスの流行が人々の背中を押す形で利用が拡大し、パンデミックが続く間はこの傾向が続くものとみられる。

アメリカでの遠隔医療の利用経験動向。1月時点では7割が「まだ試したことがない(Hasn’t tried)」だったものが、3月には18ポイントも減少。遠隔医療を試した、または試すつもりという人は47%に達した。

アメリカでの遠隔医療の利用経験動向。1月時点では7割が「まだ試したことがない(Hasn’t tried)」だったものが、3月には18ポイントも減少。遠隔医療を試した、または試すつもりという人は47%に達した。

Business Insider Intelligence

アメリカでは、感染拡大が深刻化してから、遠隔医療サービスの利用者数が一気に増えている。

調査会社CivicScienceによる調査で「遠隔医療サービスを利用したことがある」と答えたのは2020年2月には回答者の11%だった。それが3月には17%となっており、1カ月で6ポイントも増えている。今後も上昇傾向は続き、6月までにアメリカの成人の22%が利用するようになると予想される。

関係者それぞれが遠隔医療へのシフトを迫られた

ビデオ通話、チャット、ドラッグストアに設置された端末などを介したさまざまな遠隔医療サービスが生まれている。

ビデオ通話、チャット、ドラッグストアに設置された端末などを介したさまざまな遠隔医療サービスが生まれている。

多くの患者が、緊急の場合以外は自宅に留まり、医療機関を訪れないよう求められている。

こうした状況下で患者が必要としているケアを届けるため、医療提供者、保険者、臨床医学研究者は従来の仕組みの見直しを迫られている。遠隔医療活用への機運が高まっている。

病院やクリニックは、患者にアクセスするために、これまで以上に遠隔医療技術に投資しサービスを拡充せざるを得なくなった。民間保険会社や公的医療保険は、バーチャル・ケアに対して医療機関に診療報酬を支払えるよう、保険の適用範囲を広げている。

また、製薬会社や臨床医学研究者は臨床試験の手法変更を余儀なくされている。

休憩中の医師

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本レポートでは、新型コロナウイルスの流行によってアメリカでバーチャル・ケア(遠隔医療)の活用が急速に拡大している現状について解説。医療機関、保険者、臨床医学研究者など、医療分野の関係者それぞれにとっての「バーチャル・ケア」の利点を示す。

次に、遠隔医療市場の今後を展望する。

主な推進要因を分析しながら、2020年以降の成長を予想。遠隔医療関連企業を巡る、資金提供や合併など業界の動向を探る。

最後に、パンデミック収束後の継続的な活用を阻む障壁をあきらかにする。

本レポートで言及される企業:

98point6, AbleTo, Aetna, AiCure, AliveCor, Alphabet, Amazon, Amwell, Anthem, Apple, Biofourmis, Blue Shield of California, BlueCross Blue Shield of Tennessee, Boeing, Bristol-Myers Squibb, Chipotle, Cigna, Circle K, Cleveland Clinic, Doctor on Demand, Fitbit, GE Healthcare, Google, Google Nest, GreatCall,, HCA Healthcare, Humana, InTouch Health, Iora Health, Kindercare, MDLive, MedicalAlert, Microsoft,, Mount Sinai, One Medical, Philips, Plushcare, Samsung, Science 37, Pfizer, Teladoc, UnitedHealthcare,, Verizon, Vertex, VirTrial, and Zipnosis

本レポートのキーポイント:

新型コロナウイルスの流行によって遠隔医療が大きなブームとなった。収束後も、多くの人々がその利便性に価値を見出し、バーチャル・ケアを利用し続けるだろう。

the state of virtual care in the us

Business Insider Intelligence

  • 遠隔医療は、医療提供者、保険者、製薬会社のそれぞれにとってメリットがある。医療機関の閉鎖や対面診療が制限されるなか、医師はオンラインで診療を続け診療報酬を得ることができる。
  • 民間保険会社や公的医療保険は被保険者に必要なケアを保証できる。臨床医学研究者や製薬会社は、オンサイトでの臨床試験に出向けない被験者の健康状態を把握できる。
  • 医療業界において、遠隔医療関連のベンダーがますます存在感を増している。最近増えている遠隔医療関連スタートアップへの資金提供やM&A(合併・買収)は、2020年を通して続く見込みだ。
  • 医療分野への進出を拡大させるアルファベット(グーグルの持株会社)、アマゾン、アップル、マイクロソフトといった巨大IT企業にとっても、自社の製品やサービスを売り込む好機となっている。今後4社は遠隔医療の領域により深く関わっていくことが予想される。
  • ソリューションの相互運用の難しさ、州ごとに異なる規制、患者のインターネット接続環境などが、遠隔医療の幅広い普及を阻むハードルとなっている。

本レポートの完全版では:

  • 新型コロナウイルスの感染拡大によって、医療提供者、保険者、製薬会社が遠隔医療のための環境整備を迫られている状況を解説。また、これをきっかけに幅広い層で利用が拡大した経緯を記す。
  • 遠隔医療分野の大手ベンダーが、パンデミックをきっかけとした需要急増にどう対処しているのかを解説する。
  • 2020年の遠隔医療市場を展望し、今後どの程度利用が拡大するのかを予想する。
  • 遠隔医療の持続的で広範な普及を阻む障壁を明らかにする。

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[原文:THE STATE OF VIRTUAL CARE IN THE US: The coronavirus is pushing telehealth into the mainstream — here's how traditional healthcare players are using it to retain business now and where the market is headed

(翻訳・野澤朋代、編集・佐藤葉)

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